暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第38話 騎獣とティアとカトレア 女って怖い
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す。東方から伝わって来た特殊な処理と、《固定化》と《硬化》を重ねがけして強化してあります。もうご覧になりましたか?」

「あ ああ」

 公爵が生返事をします。私はその返事に大きく頷いて説明を続けます。

「また、ブレス火山より湧き出している温泉を使った浴場も自慢です。温泉の泉質は炭酸泉と言って、浸かると体内の水の流れを良くする効能があります。これは血行促進と言って、カトレア様の病の症状を抑える事が出来るのです。他にも、疲労回復・肩こり・冷え性・美肌など多くの効能があります。また適量なら、飲んでも効能があります。主に、疲労回復・整腸作用・血行促進等です」

 家以外の女性陣が、美肌と言う言葉に反応しました。女性のサガですね。

「浴場は男女に分かれた大浴場もありますが、夫婦や親子で湯浴みを楽しめる家族風呂もございます。是非お楽しみください。……東方には湯治(日本語)と言う言葉が在ります。湯で治すと言う意味です。当家の別荘で、心と体を癒していただければ幸いです」

 挨拶が終わったので、逃げようとして……逃げられませんでした。カトレアに後ろからガッチリと拘束されていて、脱出不可能な状態です。力尽くと言う手が使えないので、本当に手詰まりです。完全スルー戦法が裏目に出ました。

「ギル。一緒に家族風呂に入りましょう」

「家族風呂ですから結婚しないと入れませんね」

 ……今度は言葉攻めですか。皆それぞれの反応をしています。

「それなら、結婚しましょう」

「病の完治と双方の両親の了解が必要です」

 特に公爵の怒りっぷりが凄まじいです。

「それなら、早く治療して」

「準備が整うまで不可能です」

(何でカトレアは、外堀を埋めようとするのでしょうか? 準備が整えば、こっちから求婚(プロポーズ)すると解っているんだから必要無いのに)

 ……あれ? 何故か場の空気が一変しました。この場にいる全員が、私を物凄く怖い目で睨みつけて来ます。するとカトレアの拘束は不意に外れました。私が不思議に思い振り向くと。

(泣いてるうぅぅーーーー!!!! えっ? 何で? 如何して?)

 私は訳が分からず混乱してしまいます。そして……。

「ギルバート!! 貴様ーーーー!!」

 公爵の声に振り向くと、視界が黒く塗りつぶされました。



 気がつくと私は倒れていて、正面にカトレアが居ました。公爵が「アズロック放せ!! 私は 私は」と、騒いでいます。バラバラになった意識を掻き集め、現状を把握しようとした所で、鼻先を貫くような痛みと後頭部を鈍い痛みが襲いました。口の中は血の味で満たされ、鼻で呼吸が出来ません。

 ……公爵に殴り飛ばされて、後頭部を強打したのか。

「ごめんなさい。ギ
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