暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第38話 騎獣とティアとカトレア 女って怖い
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 私はウエストポーチからティアを引っ張り出すと、抱きしめてもふもふしながら語りかけます。

「言い忘れていましたが、今日のお客様の中にエレオノール様と言う王立魔法研究所(アカデミー)の人間が居ます」

 エレオノール様は魔法学院卒業後、原作の通りにトリステイン王立魔法研究所に入りました。彼女にティアの事がばれるのは、避けたい事態です。

「エレオノール様の目的は、温泉水の採取と思われるので、大人しくしていれば問題無い筈ですよ」

 私がそう言うと、ティアは少し考える様な動作をしました。 

「いや、夜になってから主の部屋に戻る方が安全じゃろう。それまで適当に時間を潰しておる」

 ティアはそう言って、私から跳び降りました。まあ、ルイズやモンモランシーにもみくちゃにされるより良いでしょう。

「分かりました。くれぐれもばれない様に注意してくださいね」

「解っておる」

 私はティアと別れると、新人使用人の案内で父上達の所に向かいます。

 カトレアは、16歳か……。原作開示時のルイズと同じ年齢ですね。しかし同じ姉妹で、何故あれほど圧倒的な差が……いや待て、今思い浮かべたカトレアは……止めよう。ひたすらルイズが不憫に思えて来ます。

 しかし私の中で、ハッキリした公式が完成していました。

 カトレア(14歳) > ルイズ(16歳)

 何を指してこの公式が成り立つかは、ルイズの名誉のために明言を控えたいと思います。



 そしていよいよ到着です。部屋に入り帰宅の挨拶をします。

「ただいま戻りまムグッ……」

 誰かに正面から抱きつかれました。

「お帰りなさい。ギル」

 この声はカトレアですね。家族の目の前だからと油断しました。しかし、顔に当たる感触が柔らかくて良いにお……って、違う!! このまま外堀を埋められるのは、非常に不味いです。

 私はカトレアの腰を両手でつかみ、強引に押し剥がします。そして、完全にフラットな表情を作り(私は鉄面皮。私は鉄面皮。私は鉄面皮)と、自己暗示をかけました。

 カトレアの横を素通りし、もう一度頭を下げ「ただいま戻りました」と、挨拶しました。この場にいる全員が、カトレアの奇行と私の対応について行けずポカンとしています。

「当家自慢の別荘へ、ようこそお越し下さいました。ヴァリエール公爵 モンモランシ伯爵。歓迎させて頂きます」

 カトレアの存在は完全スルーです。と言うか、意識したら何かが終わります。生返事しか出ない公爵と伯爵もスルーして、説明を開始します。カトレアに後ろから抱きつかれている様な気がしますが、絶対に気のせいです。

「この別荘の自慢は、ブレス火山から取れた花崗岩から精製したガラスを贅沢に使っている所で
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