暁 〜小説投稿サイト〜
オズの五人の子供達
第二幕その十二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「緑になるんだね」
「そうだね」
 神宝はジョージの言葉に笑顔で頷いて答えました。
「エメラルドの都に行けばね」
「そうなるね」
「エメラルドの都に着いたら」
 どうなるか、カルロスは言いました。
「まずはサングラスを貰わないとね」
「さもないと眩しいのよね」
「うん、エメラルドの都はその名前通しエメラルドで飾られているからね」
 だからだとです、カルロスは恵梨香に答えます。
「そうなるよ」
「そうだったわね」
「うん、だからね」
 都の門でサングラスを貰わないといけないのです。
「あそこに入るにはね」
「それはよね」
「そう、そのことは頭の中に入れておこうね」
「エメラルドね」
 この宝石についてです、恵梨香はこう言いました。
「お母さんが好きなのよ」
「へえ、そうなんだ」
「お母さん緑色が好きで」
 それでだというのだ。
「エメラルドも好きなの」
「緑はいい色だよね」
「カルロス君もそう思うのね」
「緑はブラジルだと黄色と一緒に好かれている色なんだ」
 カルロスは自分のお国のことを言いました。
「国旗にも使われているし」
「ブラジルの国旗ね」
「サッカーのユニフォームにもね」 
 それにも使われているというのです。
「鮮やかでいいよね」
「緑だけじゃないのね、ブラジルは」
「うん、黄色もだよ」
「それじゃあエメラルドの都と僕の国だね」
 緑と黄色と聞いてです、木樵が笑顔で言ってきました。
「緑と黄色だから」
「あっ、そうですね」
「そうなりますね」
「それに君の服はね」 
 木樵はカルロスの黄色い上着も見て言いました。
「僕の色そのままだね」
「そういえば君の服は青いね」
 かかしは神宝の上着を見て言います、その青い上着をです。
「マンチキンだね」
「あっ、そうですね」
「それであんたの服は赤ね」
 つぎはぎ娘はジョージの赤い上着をボタンの目でじっと見ています。
「カドリングじゃない」
「そうなるね」
「ウィンキーとマンチキンとカドリングだね」
 三人はそれぞれ三国揃っています、かかしは右手の人差し指を立てて機嫌よくお話します。
「三国だね」
「後はギリキンとエメラルドの都ね」
「そうよね」
 恵梨香とナターシャはここでこうお話しました。
「じゃあ私達も?」
「その色の服がいいのかしら」
「そこはこだわる必要はないんじゃないかな」
 ジャックがその二人に言ってきました。
「特にね」
「そうなんですか」
「こだわることも」
「国にもそれぞれの色があるのと同じで人にもだからね」
 それぞれの色があるというのです。
「それぞれの色があるから」
「じゃあ私の黒もですか」
「ピンクもいいんですね」
「いいと思うよ、それでね」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ