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男女美醜の反転した世界にて
アフターストーリー
アフター1 男のあの日
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ッドの下にストックされていた生理用のオムツを履いて、事なきを得ているのだけれど。しかしながら、その中身では依然として、チョロチョロとお漏らししているような気分になってしまって、物凄く落ち着かない。

「女の私にはよくわかんないんだけどさ、その、そんなに辛いのね。月ものって」
「いや、まあ、うん……」

 僕も今日まで知らなかったよ。
 『生理』なんて生理現象、男には無縁の存在だったからね。

「……翔子はさ、男の生理について、どれくらい知ってる? 翔子の知ってること、教えてほしいな」
「女の私にそれを聞くの?」

 この際なので、翔子にご教授願うことにする。 
 僕の常識とこの世界の常識を擦り合わせるためだ。

「いや、なんていうか、翔子って保健体育の成績良さそうじゃんか。男の僕より詳しかったりしても、不思議じゃないかなって」
「それ絶対褒めてないわよね? まあ、実際、保健体育のテストで満点以外を取ったことはない程度の成績だけれど」
「流石翔子」

 こうして、僕は翔子に、この世界の、“生理”について、教えてもらった。
 実はムッツリスケベであった僕は、元の世界では保健体育はとても得意な教科だった。そしてその知識は、この世界においても十分に応用が利くものであった。
 ――生理とは。
 曰く、『月のモノ』、『下り物』、『月経』、『月事』などという呼び名があり、健康的な男ならば、誰もが毎月経験する現象である。十歳から十五歳くらいまでの間にほとんどの男性が『初潮』を迎えて、精子の製造が睾丸内部で始まるのだという。
 その症状には個人差があるものの、概ね、激しい頭痛と腰痛に、睾丸から下腹部にかけての鈍痛、これらがまとめて『生理痛』と呼ばれている。――ここまでは、僕の知っている『生理』そのものだ。一部おかしかったけれど。ただの男女差で説明がつく。
 ここからが未知のエリア。
 曰く、人によって個人差はあるけれど、生理中は長時間に渡って精液が垂れ流しになってしまったり、溜まった精液が一度に凄まじい量で固まって噴出されたりしてしまうのだという。
 ――僕の場合は、その両方。
 常に微量を垂れ流しにしつつ、波に乗って一定量の液を射精してしまう。これが所謂、『重い症状』というヤツであるらしい。  今は薬を飲んで大分落ち着いてはいるけれど、未だに残っている気だるさと、精液垂れ流し状態が、これから二〜三日は継続するというのだから、どうにも、辟易としてしまう。

「流血はしないんだね」
「……下から血が出るなんて、それこそ不治の病だと思うわよ」
「そうなんだね」

 そういうものらしい。血は苦手なので、それは嬉しい情報だった。白黒チェックのパジャマが、赤黒く染まるなんてスプラッタは勘弁してほしいところだ。

「……
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