第三話 【嘘吐き】
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「快! これはどういうこと。なんであたしの部屋に友達連れてきているの?」
「いや、俺の部屋汚かったしさぁ。仕方なしに」
……快? なに騒いでいるんだ? まだ意識が朦朧として――
「なら、部屋にあったあたしの下着は! もしかして……」
「それならタンスにしまったぁ。流石に出し放しだと不味いじゃん。何段目だっけなぁ?」
……誰か他に居るのか? 痛っ! 頭が――
「人の下着勝手にしまわないでぇ! それによく分かったね。もしかして……」
「上から順番に見て、下着あるところ見つけた。三段目だっけ?」
……女性? 誰だ? 凛じゃなさそうだし――
「……快? 俺。いつの間に寝ていたんだ? それに学校の初日のことを夢で見ていたような……っておい! 快これはどういう状況?」
こっちが寝ている間に快が仲良く女子と喋っていやがる。それにいつ俺は寝たんだよ?
「おっ! 起きたかぁ。大丈夫かぁ? ごめんな。俺の妹が気絶さしたみたいでぇ」
妹? 気絶? って、どういうこと? ……そうだ! 俺は快の家に遊びに来て、見知らぬ女子の部屋でギャルゲームした挙げ句。帰宅した女子に見つかり。部屋のドアが開いてから……そこから、思い出せねぇ。
「ごめんなさい。さっきはいきなり金棒で襲いかかって……」
快の妹らしき人が丁寧に謝る。
金棒? 襲う? そっか、だから記憶がないのか。
「いや。こちらこそ勝手に部屋にお邪魔して。すみません」
快に騙されたとしても、それに気がつけなかった俺のミスなのでこちらも丁寧に謝る。
「あたしは、快の妹の陽奈です」
「俺は、幸谷大地。幸せの谷でこうや」
「幸谷さんですか? 変態の癖に言い名前してます」
今もの凄く心外な事を言われたような……。
「さぁ〜。和解もしたことだから、ギャルゲーするかぁ」
ゲーム機の電源を入れ、コントローラーを持って。余りのコントローラーを差し出す、快。
「「お前が一番反省しろー!」」
差し出されたコントローラーを丁寧に置く。
大体、誰のせいでこうなったと思っているんだ? このバカは……
「おっ! ツッコミも息ぴったりじゃん。お前ら似たもの同士かぁ?」
いや違うだろ、普通。お前の頭は大丈夫か?
「……な訳がないでしょ、快。大体、反省している? 後で精神科行く?」
「そうかぁ。案外、二人三脚早いかもなぁ。大地と陽奈」
妹の話を完全にスルーして変な話題に変える。
「大地って? この変態の人? じゃなくてこの人? どっかで聞いたような気が……」
スルーされることに慣れているのか。快の話題に食いつくのはいいけど、さり気な
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ