暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
05 「再会と出会い」
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た美味さの表現に疑問を持ったが、顔を見ていれば高く評価してくれると分かるのでツッコまないでおく。

「まあ、最近は味見してくれる奴がいたからな」
「ん? それって友達?」
「友達……ではないかな」

 シュテルは仕事で地球に来ているため、友達よりも同僚といった表現が正しいだろう。だが彼女とは一緒に家事をしたり、買い物に行ったりしているのだ。もっと具体的に言うなら、シュテルはうちにホームステイしている留学生といった感じになるだろうか。

「ふーん……」
「おや? はやてちゃん、やきもちですか?」
「やきもちなんか焼いてへんよ」
「またまた〜、意味深な返事を返してたじゃないですか」
「ショウくんは相変わらずはっきりせんな、って思っただけや。相手の気持ち考えたら、可哀想にもなるやろ」
「何か八つ当たりされてる気分なんだが……」
「はやてちゃん、ショウくんがまた傷ついてるじゃないですか。やきもちを焼いてもらえないと自分に興味がないんじゃないか、って不安になるってこの前テレビで言ってましたよ」
「いや、そっちで傷ついてはないから」

 何で大人は、こうすぐにあれこれ結び付けようとするのだろう。俺やはやてはまだ恋愛をきちんと理解できる年齢ではないというのに。

「はやてちゃん、やばいですよ。ショウくん、はやてちゃんのこと何も思ってないみたいな発言してます。このままじゃ進展しません」
「あんなシャマル、何度も言うとるけどわたしとショウくんはそういう関係やないねん。何て言うたらいいかな……家族みたいに何でも話せる友達。親友?」
「それよりは悪友って表現が合わないか?」
「うん、そんな感じやな」
「……何だかつまりません」
「シャマル、あまり言っていると温厚な主はやてでも怒るぞ」

 主……まあこの家ははやての家だしな。家の持ち主であるはやてが1番偉いといえば偉い。それにこの人達は親戚かどうかは分からないが、外見から判断して海外から来ていることは確かだろう。間違った認識をしていてもおかしくはない。
 最初は何かしらの目的があってはやてに近づいたのではないかと思ったが、お菓子を食べながら楽しそうに会話する姿は家族のように見える。
 気まずい空気が全く感じられないってことは、結構前から一緒に暮らしてるんだろうな。冷静に思い返してみれば、はやてはバタバタすると言っていた。それはこの人達と一緒に生活することになったため、色々と買い揃えたりしなければならなかったのではないだろうか。

「……これなら俺がいなくなっても平気かな」

 ぼそりと呟いた独り言に返ってきたのは、食器同士がぶつかり合った甲高い音。はやてが持っていたフォークを落としてしまい、それが皿にぶつかったようだ。
 はやての顔は先ほどまでと打って変わって凍り付
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