暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
05 「再会と出会い」
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てに意識を戻すと、彼女は何事もないようにザフィーラという犬? を撫でていた。
 そんなはやてに呆れる一方で、前に彼女が犬を飼うのに憧れているという話を思い出した。彼女がザフィーラを犬だと思っているのは、それによる補正があるからだろう。
 俺は狼だと思うんだが……初対面の俺に襲ってこないあたりしつけられてるようだし、猟犬だと思えば納得できなくもないか。犬じゃなくて狼だって説得するのも骨が折れそうだし、何だか馬鹿馬鹿しい気さえする。

「なあなあ」
「何?」
「さっきから気になってたんだけどよ、お前何持ってきたんだ?」
「ん、ああ……」

 新しい存在の多さに、手土産のことをすっかりと忘れていた。中身は季節のことを考えて、爽やかさをイメージして作ったお菓子の数々。
 はやてに味の感想を聞こうと思って持ってきたものの、食べ切れなさそうだと思ってもいたので、ヴィータの存在に助かった。
 お菓子をテーブルに出すと、ヴィータの目が輝き始める。これほど食べたいのが分かりやすいと、容姿と相まって可愛らしく思えてしまう。

「好きなだけ食べていいよ」
「いいのか!」
「ああ」

 返事を返すと、ヴィータはフォークや皿を取りに行こうとする。だが彼女が動き出そうとした矢先、「ちょい待ち」と制止が入った。言うまでもなくはやてである。

「それ食べたら晩御飯食べれんようになるやろ」
「食べる! はやての料理はギガうまだから絶対食べれる!」
「そうやろか? ショウくんの持ってきたお菓子、結構な量あるんやで」

 はやてに食べてはいけないと言われ、ヴィータはしょんぼりとする。俺はやれやれといった感じにため息を吐いた後、はやてに向かって話しかける。

「はやて、もうそれくらいでいいだろ。あんまりいじめてやるな」
「別にいじめてへんよ。けどまぁそうやな。ヴィータ、あとのふたりも呼んできて。みんなでなら今食べてええから」
「ホントか!? すぐ呼んでくる!」

 ヴィータは嬉々とした顔でリビングから出て行った。視線をはやてに戻すと、「可愛いやろ?」といった目を向けてきたので首を縦に振る。するとはやては口元に手を当てて驚いた表情を浮かべた。
 表情から察するにシュテルが言いそうなことを考えているに違いない。抗議の眼差しで見つめると、はやては笑いながら冗談だと言った。

「ヴィータちゃん、何をそんなに慌ててるの?」
「いいから早く来いって!」
「おい、そんなに慌てていると危ないぞ」

 ヴィータと共に現れたのは、短めに整えられている金髪の女性と長い桃色の髪をポニーテールにしている女性だった。年齢は見た限り20歳前後といったところ。
 ふたりはテーブルの上にあるお菓子を確認すると、納得したような顔を浮かべた。全く子供だな、という
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