暁 〜小説投稿サイト〜
アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第14話「続・私、商会の人に会う」
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ライベールを見据える。

「さっき言ったことは覆さンよな?半年に一度こちらにこさせるようにしたい。

出来れば商人としてより、冒険者としての知識をつけさせたいんだ」

「ええ、いいでしょう。馬車なら3日もかからない距離ですし」

ニヤリと笑ったリックの言葉に、ドライベールも快諾する。

「…ちょっと。どうしてそうなんの。勝手に決めないでよ、お父さん」

イダは抗議するが、それを半ば無視してリックが続きを言う。

「専門的な知識なら、こいつに教えてもらうのが一番だ。俺のはあくまで感覚的なもの。

実技以外は教えられないからな」

適材適所だと笑うと、イダに向き直る。

「―――まあ、今すぐじゃない。どうしたいかはお前が決めなさい」

そう言って、今度はドライベールを見つめた。

「…で、だ。ちょっとしたヤボ用が入っちまってなぁ。ウヴァまで行かにゃならん。

すまんがカヴェリまで早馬を出しちゃくれんか?」

その言葉に商人は二つ返事で快諾し、定期の物資搬入も含めて商談は進んでいった。

バタン。

そうこうしているうちに、チェリーが金庫から金貨を木製の台車に乗せて戻ってきた。

―――まあ、300枚もあったら台車ないと無理だわ。なんかあったら怖いし。

イダの感想が心の中で紡がれる間に、チェリーはこちらに近づいてきている。

「…どうぞ」

やはり抑揚のない声でそれをドライベールに渡す。

「おおおおおおお…うらやましいにゃあ、すごいにゃあ」

桃色のグラスランナーはよだれを垂らさんばかりに口を開けて、その金貨を危険な瞳で

見つめ続けていた。

チェリーはその視線から逃れるように、そのまま彼の影に隠れるように後ろに立つ。

金貨の枚数が正しいか、数えて確かめてくれ、とドライベールがリックに促すと、

リックはそれに従い金貨を数えだした。

「―――300枚か。冒険者してた頃でも、こんな報酬は一回あったか、ないかだな…」

数えた金貨を積み上げながらリックは苦笑する。

その言葉に、ドライベールは若干の憂いを見せながら言葉を紡いだ。

「…それにしても、どういう風の吹き回しですか?娘を冒険者にはしない、と

あれほど言っていた貴方が?」

…イダにとっては初耳だった。自分がずっとそう言っていたことは確かだが…

「え?お父さん、そんな事言ってたの?」

彼女は驚いてそう言うと、リックが「危険だからな。森にいりゃあ森守の連中が守るし、

わざわざ戦闘技能を磨く必要はない、って思ったのさ」とうそぶく。

…まあ、冒険者になんかならない、と最初から言っていたイダも人のことは言えない。

「…だがな。こないだ、イダは暗殺者く
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ