第二十一話 夜行性童顔少年
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しよう・・・このままじゃ、また・・・・」
その時、私の頭の中の豆電球がピコーン!と光った。私は金色の鍵を一本取り出すと、
ル「開け、獅子宮の扉・・・レオ!!」
ロ「王子様参上!」
獅子の鬣のような髪型に青いレンズのサングラス。ピシッとかっこよく着こなした黒いスーツ姿の星霊、レオが現れた。私は伸縮自在の鞭、エリダヌス座の星の大河を手に取る。
ル「ロキ、辺りを光で照らして!」
ロ「OK!」
レオは頷くと、腰を低くし、左肘を顔の前で曲げ、それに重ねるように右肘を立てると、
ロ「王の光は満ちた・・・獅子光耀ッ!!」
さっきまで漆黒の闇に包まれていた辺りが、一気に金色の光に包まれた。
キ「ひ、光!?」
私の背後にいたキッキが思わず右手に持っていた手縫いの熊のぬいぐるみで顔を覆う。その瞬間を、私は見逃さなかった。素早く星の大河を構えると、
ル「やぁ!」
キ「うあっ!」
勢いよく鞭を振るい、キッキの細い首に巻きつける。それと同時に、辺りが明るくなった。
キ「・・ぅ・・・は、放せぇ・・・・!」
ル「そう簡単に放す訳ないでしょぉっ!!絶対に、放さないんだからっ!!」
首を絞めない程度でその状態を保つ。
ル「ロキ!!」
ロ「うん!」
レオは頷くと、拳に金色の光を纏い駆け出した。
ロ「ルーシィを、妖精の尻尾を傷つける奴は・・・この僕が許さないっ!!」
金色の光を纏った拳を振り上げ、
ロ「獅子王の輝きっ!!!」
キ「うがああぁぁあぁあああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
ロ「僕はいつでも来るからね☆」
ル「うん。ありがとう、ロキ。」
レオは星霊界に帰って行った。私は一度「はぁ。」と小さく息を吐くと、横で大の字になって倒れているキッキを見つめた。
キ「・・・ま、負けちゃ、った・・・・」
グレイ以上に垂れた目が今にも閉じてしまいそうな程、眠そうな顔をしている。私はキッキの横にしゃがみ込むと、そっとキッキの髪の毛に触れ、頭を優しく撫でる。キッキはきょとんとした顔で私を見つめると、
キ「・・・何して、るの?」
そう呟いた。私は小さく微笑むと、
ル「眠い時はぐっすり寝ないと、体に悪いわよ。」
そう言うと、キッキは可笑しかったのか、鼻で小さく笑うと、
キ「・・・じゃあ、お休みぃ〜・・・・」
ゆっくりと目を閉じると、すぐに小さな寝息を立て始めた。
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