第二十一話 夜行性童顔少年
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S全「瞬間移動。」
赤面の吸血鬼の人達が言った瞬間、辺りが眩しい光に覆われて、私は思わず両手で目を覆っちゃった。
?「・・・そこにいる・・お嬢さんは、いつまで、目を、閉じているのぉ〜?お嬢さんも、眠いのぉ〜・・・?ふわわわわわぁ〜・・・・」
どこからか呑気な声と欠伸が聞こえて、恐る恐る目から手を離すと・・・
ル「え?えぇっ!?」
私の目の前に広がる光景は、足元が小高い丘の上、頭上は色とりどりに光り輝く、数え切れないくらいの満天の星に漆黒の夜空が広がっていた。
ル「ど、どうなってるのぉ!?ていうか夜ゥ!?」
もう私の頭の中はミキサーみたいにぐるぐるぐるぐるといろんな物がかき回されている。そんな頭がミキサー状態で、いったい何がどうなってるのか全然分からない私の背後で、
?「・・・大丈夫・・ここは、赤面の吸血鬼のギルドの地下にある・・・赤面の吸血鬼の、魔道士専用、修行室だよ・・・・室内に夜空のCGを映し出しているんだ。この部屋の中は、夜、だけど・・・外は、真昼間、だから、安心して・・・ふわわわわわぁ〜・・・・」
驚いて振り向くと、肩ぐらいの長さの紫色の髪の毛に大きな黒い垂れ目。少しぶかぶかの青いパーカーに黒いカーゴパンツ。右手には手縫いの茶色い熊のぬいぐるみを抱えている、ウェンディと同い年くらいの女の子が眠そうに目を擦っている。
?「・・・僕・・男、なんだけど・・・ふわわわわわぁ〜・・・・」
ル「えっ!?」
?「僕・・生まれつきで童顔なんだぁ〜。だから・・・よく女の子に、間違えられるんだぁ〜・・・でも、もう慣れたからどうでも良くなってきたんだぁ〜。ふわわわわわぁ〜・・・・」
・・・・断言するけど・・・正直、全く男の子に見えない!髪の毛を結んだり、スカートとかワンピースを着たら、正真正銘の女の子になっちゃうくらいの顔してる。こ、この子が、赤面の吸血鬼のS級魔道士の一人・・・
?「・・・先に、言っておくけど・・お嬢さんの、お仲間さん達は・・・他の修行室で、僕のお仲間のS級魔道士達と、戦ってるよぉ〜。・・・・でも、今頃お嬢さんのお仲間さん達は・・・永眠してる、かもねぇ〜・・・ふわわわわわぁ〜・・・・」
ル「ちょっと!勝手な事言わないでよ!あんたが思っている以上に、私の仲間はすっごく強いんだからね!今頃あんたの仲間が、大の字になって伸びてるかもしれないわよっ!」
ビシッ!と右手の人差し指を童顔の少年に突きつける。すると、童顔の少年は眠そうな目を少し開け、ぷくぅと両頬を膨らませると、
?「お嬢さんが思ってる程・・・|
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