第九十八話 名前の意味
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苛立たせているのだ。
「俺は、今も昔もネオ・ロアノークだ。そのムウとかいう誰かじゃねえ。アンタ等、いったい何を勘違いしてるっていうんだ……」
ネオとしても、別の誰かと勘違いされるのは苛立つし、目の前で涙を流しながらムウという彼女を前にして何故か心苦しさを感じる。
これ以上、ここにいてもなにも良い事はないと考え、止まったように動かない周りのアークエンジェルクルーの隙をついて一番近くにあった機体に乗り込んだ。
「待て、機体から降りろ!」
そんな言葉は当然無視してハッチを閉じ、機体を起動させる。
「そう言えば、これ……適当に選んだけど使えるのか?」
機体に勝手に乗り込んだことで周りが再び騒然とするが、この際ネオは無視を決め込む。
『オイ、退かないっていうんなら無理矢理壁を壊してでも出ていくぞ!さっさと出させろ!』
外部スピーカーを使いそう叫んで出撃する事を伝える。茫然としたままのマリューは周りの人に連れられてその場から離れ、他の整備士などの人員も大急ぎで蜘蛛の子を散らすよう離れていく。
幸い、機体は連合のナチュラル用OSと大差はない。そのことに安堵の溜息をつきつつ出撃する。
「ムウだとかいう奴にあったら絶対に一発殴ってやる。あんなイイ女泣かせてんじゃねえってな……」
自分でも良く分からない苛立ちを見せながらネオは機体のデータを見る。機体の名前欄にはリ・ガズィと記入されており、変な名前だと訝しく感じつつも戦線に再び身を投じた。
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