第九十八話 名前の意味
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んだ!』
連射し続けたビーム突撃銃の残弾は心許ない。いつ弾切れになるかも分からないビーム突撃銃を投げ捨てる。勿論、武器が無いまま無防備に突撃するわけではない。腰のストライクE最後の切り札であるビームライフルショーティーを抜き連射した。
『ウオオォォォ――――!!』
ストライクEのエネルギーをここで使い果たしても構わないとばかりに連射して接近するネオ。だが―――――
「その程度の武器が今更脅威になるとでも」
攻撃は通じなかった。いくらストライクEが連合の現行機の中で優秀な機体だと言っても所詮は旧式の再生機に過ぎない。一方でクラウのゲルググはストライクフリーダムすら上回っている機体だ。結果は火を見るよりも明らかだった。
『グォッ!畜生ォ……!?』
呆気なく接近してきたところを切り裂かれ、吹き飛ばされるストライクE。止めを刺そうとクラウはゲルググのビームライフルを構え直した所で、再びキラが攻撃を仕掛ける事によりネオは何とか一命を取り留める。
『マリューさん!そのパイロットを回収して!!』
『え、ええ……わかったわ』
この状況で何を、と思ってしまうが何か考えがあるのだろうと判断してMS隊に回収するよう命じる。
「まあいいさ、一機にはご退場願った……次は君の番だ。尤も、君は彼みたいに逃すつもりはないけどね!」
◇
「どけ!なんだっていい、MSを寄越せってんだ!それが無理だっていうなら俺の機体に乗らせろ!」
「む、無茶いわないでください!?こっちにだって余裕は無いんですよ!それに貴方の乗っていた機体は何時機能が停止してもおかしくないんです!!」
「余裕がないだって?パイロットが足りてなくて余らせて置いとく機体はあるのにか!」
アークエンジェルの格納庫では騒動が起こっていた。回収した連合パイロットであるネオがMSを要求しているのだ。曰く、元々助けてほしいと言ったわけでもないのに勝手にこちらに連れてきたのだから代わりのMSを渡すか、元の機体を返せと。
勿論、整備士達がその要求に従う気は一切ない。何なら半壊したストライクEを返してやっても良いとすら思っている者もいるが、整備士のプライドとしてそんな機体にパイロットを乗せるなど認めるわけにはいかないのだろう。
「しかし――――」
しかも寄越せと要求する相手は連合でしかも胡散臭い仮面をつけた相手だ。こんな相手に、はいそうですか、と渡す方が馬鹿だと言えるだろう。
「なら勝手にさせて貰うぞ!」
「待ちなさい!」
それでも諦めきれないネオは、勝手に機体に乗り込んでやるとばかりに移動しようとして、後ろから女性の声に呼び止められる。
「ヒュゥ〜、何か用かい、美人兵士殿は?」
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