第九十八話 名前の意味
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うのなら、味方ごと射線に巻き込んででも先制打を放つべきだろうに!」
ナギナタを左手に持ち替え、右手にビームライフルを握り、正面のストライクフリーダムと戦闘を行いながら右腕だけをアークエンジェルに向けて連射する。
『しまった!?』
キラ達にとってその攻撃は致命的なものだ。片手間で攻撃しているにも関わらずアークエンジェルの砲塔が次々と破壊されていく。艦橋を撃たないのは脅しか、狙いを定めきれないからか、それとも他に何か理由があるのか。分からないが、キラ達にとってすぐに落とされないというのは不幸中の幸いと言える一方で、危険な事に変わりはなかった。
「そら、そっちにばかり気を取られてたらいけないだろう?」
ナギナタがストライクフリーダムの左脚を遂に切り裂いた。こちらの意識を割くことが狙いだったのかとキラは内心舌打ちしつつ、ビームサーベルを振り下ろして距離を取り直そうとする。
接近戦では分が悪い。だが、射撃戦は攻撃パターンを読まれている。パターンを変えれば何とかなるのではないかという考えもよぎったが、目の前の敵を相手にそのような小細工は逆に自分の首を絞めることになると簡単に予想がつく。
如何するべきか――――悩み続けるが答えは出ない。
『ようやく追い付いたら、追い込まれんじゃねえか!一旦下がれ、手立てがないままに戦ったんじゃジリ貧だぞ!!』
そう言って彼ら二機の上部からビームを放ってきたストライクEが介入する。高機動で移動する彼らを必死に追いかけてきたのだろう。元々はキラも敵なのだから、無視されたのならば捨て置けば良かったものを態々彼は援護しに来たらしい。
「右腕を失ってよくやる……」
右腕を断ち切った際にビームライフルを失った筈だが、どうやら辺りの残骸からEパック式のザクのビーム突撃銃を拾ったらしい。
機体からのエネルギー直結式のビームライフルの方が何かと便利であるし、ストライクEの本来のライフルもその筈だが、拾ってもエネルギー接続時にセキュリティが存在する普通のビームライフルと違い、拾った際に使えるという利点がEパック式には存在している。
『おら、こいつでどうだ!!』
無駄弾だらけの乱射だが、気を引きつけるという意味では大きく役割を果たしていた。クラウとしては嫌でもそちらを気にかけざる得ない。その隙にキラはいったん距離を取る。ネオはビームによる攻撃をしながら突撃した。
『無茶です!ムウさん!!』
『何度も言わせるな!俺は、連合の、元ファントムペインで、大佐のネオ・ロアノークなんだよォォォ!!』
クラウもビームを撃ちこむが、前傾姿勢で視認できる面積を最小限に抑えつつ、Gの負荷も無視して無理な回避行動を取るネオに中々命中しない。
『チッ、どうせあと何発も残っているわけじゃない
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