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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第8話「私、向かう」
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ンは後ろに倒れ、そして起き上がり小法師の

ように起き上がって「ひでえにゃあ」と額をこすって講義を示した。

しかし、それに取り合う親子ではなく、イダは彼女の耳を引っ張り、

リックも「自業自得だ。バカモン」と一言で切って捨てていた。

「えー…ちょっとくらいスキンシップしてもいいにゃろめ。わちきをなんだと…」

「エロ幼形成熟の淫乱ピンクね」

「がぃーん!?」

またイダに切って捨てられ、ショックとばかりに地面にのの字を書き始めるグウェン。

それを見て、やれやれ、と彼女を立たせようとイダが近づくと…

待ってましたとばかりに目を輝かせ、衣服の僅かなスキマから彼女の胸…しかも直に…へ

手を伸ばす。「ひょあっ!?」という声が響くが、グウェンは構わずにへへへへへ、と

不気味に笑ってその胸の…

グシャ。

と、そこまでやったところでリックに背中から踏まれて、地面にひれ伏すこととなった。

「いいかげんにしろ…お父さんはそんな非生産的なことは許しません!」

そう言って、グウェンの背中をグリグリと踏みにじる。

「ぎょえええええ!痛いにゃ!やめてくれにゃああああ!?!?」

グウェンの悲痛な叫びを物ともせず、リックはゴリゴリと更に踏みつけを厳しくした。

「自業自得よ」と父親と同じセリフを吐いて、イダは速度を上げる。

体が軽い。動く、すごく動く。不思議なくらいだ。筋肉痛自体は母に治してもらっていた

が、それだけでは説明できないほど体が軽い。

…彼女の成長率補正の賜であるといえよう。そのため、彼女はすでに

「きつい筋トレを10日以上行い、その上でそれらが全て超回復した状態」となっていた。

つまり、筋力自体の底上げが開始されるほどの運動と超回復を

繰り返したということになる。

「おいおい、そんなに早く行くんじゃない」

リックはグウェンを足から離し、イダに向かって近づいていく。

足早に。早くバックパックの中のものをどうにかしたい、という思いが漏れ出すように。

まだまだ先は長い。



歩いて約1日ほどたった頃、森の入口…ガメル平原の端にたどり着いた。

まばらに低木が生える数kmほどの範囲、そしてその先は完全に草原となる。

この草原を抜けた先が、プロイスジェクの穀倉地帯であるメズール地方だ。

この草原の真ん中に冒険者の中継点は存在する。まずはそこを目指すのだ。

「ようやくここまでか…イダ、お前は2回目だったな」

リックはそう言ってニヤリと笑う。その時はヴァレリーも一緒だったことを

イダも思い出し懐かしく思った。

ここまで一匹も魔物の姿は見えていない。だが、それもここまでだ。

エル
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