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SAO編−白百合の刃−
SAO41−阿吽のモノクロ
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と思いなさい」
「だったらせめて、もうちょっと配慮頂戴!」
「配慮はしているわ」
「どこが!? まさか右に避けてとかが配慮なの!?」
「そうよ」
「なわけあるかぁ――――!!」

 滅茶苦茶なことを言う漆黒に私の不満が爆発した瞬間だった。

「次やったら、できないからね!」
「根性なし」
「むしろ、ここまでやれたことに褒めて!」

 ともかく、次やったらできない。そう私の体と脳が必死に伝えているような気がする。もう土下座しても構わない。

「前向きに考えておく……」

 この時、私の切実なる願いを聞き入れたと勘違いをしていた。だって、漆黒は確実にやめようとは言っていない。やんわりと肯定も否定してなかったからだ。
 それ故に……。

「避けないと死ぬわよ」
「ちょっ、危なっ おわっ!?」

 わたしがなんとかギリギリで避けることができ、漆黒が降るカタナの刃はモンスターを消滅させる一撃だった。

「……ねぇ、貴女。今のなんで普通に避けられるのよ」
「今はそんなこといいよ! なんでまだ背後から!? やらないんじゃなかったの!?」
「私は前向きに考えると言ったのよ。勝手に決め付けた貴女が悪い」
「ちょっと酷くない!? 避けられたものの、一歩間違えれば大事故になっていたんだよ!」
「そんなことより、まだ残っているわよ」
「今はいいでしょ! そんなこと!」
「良くないわよ。背後に敵いるわよ」
「ああ、もう! 終わったら、いろいろと問い詰めるわよ!」
「生きていられたらね」
「不吉なこと言うな!」

 その後も漆黒は容赦なく勝手な判断でスイッチを仕掛け、私は必死にカタナに当たらないように回避してスイッチを成功させる。モンスターとエンカウントすることは恐怖となり、一応漆黒がスイッチの指示をしてくれるのだけど、だんだんそれが死の宣告にしか聞こえなくなってしまった。むしろモンスターを倒す方法というより、後ろから斬られないように回避をしているかもしれない。そして皮肉なことに、危険なスイッチで普段よりも早めに倒すことができたおかげで、昨日よりも多くマッピングを成功することができた。



 二日目の攻略を終えて、私達は帰宅。今日は苦戦などしなかったのに自分が今も生きていられることが不思議に感じてしかたがない。気がついた時にはホームでテーブルにうつぶせていた。

「あら、どうしたの?」
「……誰ですか?」
「テーブルに顔をうつ伏せていないで、顔見たらわかるわよ。ちなみにわたしは剛姫ね」
「剛姫か……お疲れさまです」
「お疲れ様、どうしたの?」
「ちょっと、ですね……いろいろあったんです。私はしばらく寝ますので」

 こういう時に、寝ても体が痛くならないのはありがたい。一度教室で机にうつ
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