第二話 【クラス委員のご指名】
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誰か来いよ。
『OK。なら早く座ろうよ、君たち。座っていた方が分かり難いし楽しそうだ』
いやそんな所どうでもいいから、なにワクワクしているんだよ。凛に手がつけられなくなるぞ。
『凛! 私もそれに乗ったよ』
乗るのは個人のことだからとやかく言えないけど。この後、大変だぞ。
『『『私たち(僕たち)クラス全員それに賛成』』』
……やばい。このクラス善人しかいないよ。こんなクラスだと知っていたらゆっくり寝られただろうな……畜生。……あれ?
「なら、決まりね。仕掛けも出来ているし座りましょうか」
俺の席の後ろの奴ゲームしてなかったか? よくもこの状況で出来るよな。
「なにぼーっとしているのよ。大地(だいち)も座るよ」
「お、おう」
ちょうどその時だった。少し隙間が開いた教室のドアが開いた。そこから顔を出したのは先生らしき人物で、お年寄りから感じられる優しい雰囲気を纏った三十歳後半ぐらいの男性が入ってくる。もちろん仕掛けの黒板消しが頭に落ちるのは想像通り。
あっ! 心の中で呟いてしまう。今、普通に引っかかったよな。
………ぷっ。あはははははははは。
クラスのみんなが笑う。いきなりのことに先生が目を点にしている。そして、状況を飲み込むと俺と凛の方を見る。
あはは、やばいな。いきなり目を付けられたかな? ここで『お前か』って、聞かれたら終わる。俺にクラス委員は務まらない! ふざけるな! そんなにこっち見るな。
「お前か? こんな事をしたのは? 古典的で懐かしいことを」
詰んだー! 終わったー! 務まんねぇよ! うああ。
と、凛に対して問いかける。
えっ! もしかして、俺じゃない? ははっ、ふーう。変に焦ったーっ!
開始早々でいきなり言い出しっぺの凛がクラス委員をすることが決定した。
『『『クラス委員、決定いぃぃぃ!』』』
突然クラスのみんな叫びだす。その光景に先生も目を点にさせる。
『ラッキー、俺クラス委員とかやりたくなかったんだよな!』
『やった。私もクラス委員みたいにみんなをまとめることが苦手だったから嬉しいな』
「仕方ない。クラス委員をします」
そして、凛が渋々立候補する。ってか、自業自得だな。まぁ、俺には関係の無いことだし。
イエーイ。パフパフ。とクラスメイトのテンションが上がる。みんなかなりクラス委員がやりたくなかったと見える。いや、よく見るとテンションが上がっているのは主に男子のクラスメイトだった。しかし、そんな盛り上がっているのに関わらずに黙々とゲームをしている男子のクラスメイトがいる。気になる。気になる。気になる。気になる。気になる。気になるぅー。
「なんだなん
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