暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第37話 温泉へ行こう
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、微妙な表情をしています。

「この温泉水は、疲労回復・整腸作用・血行増進等に高い効果が期待出来る天然の薬なのですよ」

 私がそう言うと、皆渋々と飲み始めました。

「ちなみに砂糖を少し入れると美味しいですよ。レモン果汁があると、更に良いのですがここは我慢ですね。他にも果汁やハチミツを混ぜる手もあります。基本的に柑橘系は相性が良いですね。ワインや葡萄を混ぜる手もあります」

 私がそう説明していると、全員砂糖を入れて飲み始めました。最初は渋い顔をしていた物の、慣れると美味しい事に気付き最後はおおむね好評でした。当然、母上へのお土産分もちゃんと確保しました。

 昼食の準備をしていると、チラチラと向けられるイネスの視線に気付きました。大体予想が付きますが、一応聞いておいた方が良いでしょう。

「イネス。先程からこちらを気にしている様ですが、如何かしたのですか?」

「……いえ、その」

 言いにくそうにするイネスに、私は先回りする事にしました。

「私達の肌が、潤い艶々ツルツルなのは、温泉の美肌効果です。……他に質問は?」

「ありません。……美肌(ボソッ)

 私の話が終わると、イネスはガックリと項垂(うなだ)れていました。イネスを見ていて思ったのですが、母上も同じ反応をする可能性大です。しかもイネスと違って、攻撃魔法が飛んでくる可能性も大です。

 まあ、今回は道連れが多いので、恐らく大丈夫でしょう。

「父上。ディーネ。アナスタシア。母上対策ですが、先程イネスが……」

 私はこの事を、皆に相談しました♪ 被害は分散・軽減するに限ります。道づれにしたとも言いますが、母上から集中砲火をくらうなんて冗談じゃありません。






 相談むなしく、母上のお怒りは私に集中しました。今更かもしれませんが、理由は温泉の話を出発直前にした事です。母上の頭の中で“2日前に私が温泉の事を口にしていれば一緒に行けた”と言う結論に達した様です。

 帰宅直後の訓練で、ボロボロになるまで扱かれました。……泣きたいです。

 次の日には、母上+女性陣(ディーネ、アナスタシア、イネス含む)が、温泉に出かけて行きました。男性陣は、全員お留守番です。

 この事が切っ掛けで温泉地の別荘建設話が、一気に加速する事になりました。しかも、責任者は私と言う形で……。(折角余裕が出来たのに)

 カトレアの件もあるので、別荘建設自体は望む所だったりするのですが、何故こうなるのでしょうか? 複雑です。
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