暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第37話 温泉へ行こう
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顔でそう言ってあげたら、私の手から逃れディーネの影に隠れてしまいました。

「ギル。私達は温泉に入りに来たのではないのですか?」

 アナスタシアを庇いながら、ディーネが聞いて来ます。

「このまま入れますよ」

「こんなに煮立っているのにですか?」「そんな……兄様。無理だよ」

 私はそこで、首を横に振りました。

「湯の温度はこれ以上ない位の適温ですよ。煮立って見えるのは、ここが炭酸泉だからです。信用出来ないなら、私が一番最初に入りますよ。……いや、こうした方が早いですね」

 そこで私は、リュックから桶を取り出し湯を汲みました。

「こうすれば分かるでしょう」

 私は手袋をはずし、そのまま手を桶に突っ込みました。すると私の手は、あっという間に泡まみれになります。軽く手を動かして泡を払うと……。

「シュワシュワだ〜♪」「シュワシュワしていますね」

「そう言う事です。と言う訳で、脱衣所の準備をします」

 2人の理解が得られた所で、私は簡易脱衣所を《錬金》で建て始めました。

(しかし意外ですね。火の精霊なら、硫黄臭バリバリの硫黄泉の温泉と思ったのですが……)

注 マギは硫黄泉の卵が腐った臭いが、少し苦手だったりします。温泉大好きな友人からは、温泉のなんたるかが解ってない!! と、よく怒られていました。これが原因で火・水・土の3柱の精霊が、マギが一番好きな泉質の炭酸泉を選んだのでした。こんな所にも「少しでも良い物を……」と言う、火の精霊の気合いとやる気がうかがえます。

(……湯上りに、湯をキンキンに冷やして作った炭酸水を用意しておきます。魔法って本当に便利です。……砂糖で味付けした方が良いですかね? まあ、パンを《錬金》すればすぐに作れるので、一応用意しておきますか)

 簡易脱衣所が完成した頃には、父上達も見回りから帰って来ました。父上とも似たようなやり取りをしましたが、最後には4人で仲良く露天風呂につかりました。湯船につかっている内に、圧迫感の様な物はすっかり無くなっていました。

 エディとイネスは、護衛任務中である事を理由に拒否。ティアは長年猫として暮らしてきた所為か、湯につかるのが大嫌いな様です。……これは後で矯正しなければなりませんね。

 ……この温泉は、アナスタシアがシュワシュワ温泉と連呼している所為で、ディーネだけでなく父上までシュワシュワ温泉と言い出しました。このままでは、これが正式名になってしまいそうです。

 温泉から上がると、早速炭酸水の試飲です。

 ……アナスタシアとディーネが、一口目を吹き出しました。なんてもったいない事をするんでしょうか。父上やエディ、イネスは、炭酸はエールで経験済みだったので、吹き出す様な事はありませんでした。しかし
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