暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第37話 温泉へ行こう
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計画”は、何時の間にか母上が行く事になっていました。母上は外に出れる事を、まるで子供の様に喜んでいたのです。この状況に私は「魔法の道具袋を返せ」とは言えず、大人しく母上が出かけるのを見送るしかありませんでした。

 母上の見送りの際に、父上から「すまんな」と、さりげなく言われました。私は無言で、父上の腰をポンポンと叩いて返事をしておきました。その時私と父上の間に、“哀愁”の2文字は無かったと自負しております。

 運営体制の見直しの成功で、書類仕事の量が激減しました。そのお陰で、母上も出かける余裕が出来たのですが、それは同時に私のフリー時間が増える事も意味しています。その分は主に、鍛冶やジャック・ピーター・ポーラとの時間に振りました。しかし最も影響が出たのは、アナスタシアとの時間です。これはディーネが忙しくなった事により、アナスタシアの面倒をみる割合がディーネから私に一気に傾いたのが原因です。

 今までアナスタシアは、ディーネの手伝いでペガサスの世話をしていました。しかし、自身の使い魔であるサンダーバードを世話する必要が出て来たので、手伝いの時間を取れなくなってしまったのです。その煽りをくらったディーネの余裕が無くなり、アナスタシアをサポートする余裕が無くなってしまいました。

 余談ですが、ディーネはペガサスの世話と騎獣訓練があるので使い魔の召喚を諦めました。母上が残念がりましたが、ドリュアス家では杖の携帯許可が出た後の魔法行使は自己責任なので、本人がNOと言えばそれまでです。正直に言わせてもらえば、ディーネが冷静に自己分析し召喚を断念するとは思いませんでした。

 こうなるとアナスタシアのサポートは、私以外に出来る者が居ないのです。なにより召喚の手伝いをしたのは私なので、その責任は果たさなければなりません。

 この状況はアナスタシアから見れば、なかなか甘える機会が無かった(わたし)と一緒に居られる転機と感じた様です。今まで遠慮がちだった、かまってアプローチが急に積極的になりました。と言うか、ちょっと行きすぎな様な気もします。

 まあ、そのアプローチに惜しみなく答える私も……私が一番悪いのですが。



例 その1

「兄様。皆に聞きながら、あの(サンダーバード)の名前考えたの。どれが良いと思う?」

「うん。どんな名前があるんだい?」

「えーと、先ず兄様に考えてもらったボルグとサイクでしょ……ギャー、ピーピ、ピティ、ピィ、ティピ、ぎょぴちゃん、ジョニー、ライデン、フライド、チキン、オレオ、マエマル、カジリ」

「アナスタシア」

 私はアナスタシアの肩に手を置き、優しく聞きました。取りあえず追及しておいた方が良いでしょう。

「その名前、誰と相談したんだい」

「えっと……最初
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