暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第56話 鬼神降臨
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衛も立て直すだろうしこんな所魔力弾で狙われたら! とか思った私はまたしても甘かった!

「いいぞ! そのまま抑えていろ!」

 私に突っ込んできたのは魔力弾ではなくゼノヴィアだった! ……けど、あれ? 何故か破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を左手に持ち替え、しかも振りかぶらずに突っ込んできた。しかも右手はあらぬ方向にかざしてて……って忘れてた! ゼノヴィアのメインウェポンは!

「ペトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ」

 その言霊とともにゼノヴィアのかざす手の先の空間が歪み、そしてゼノヴィアはその空間に手を突っ込んだ! これは本格的にマズい!!

「この刃に宿りしセイントの御名において、我は開放する。―――デュランダル!」

 そしてその引き抜かれた長大な剣を私は……

「何っ!?」

 両手のエクスカリバーを離し、白刃取りで受け止めた。幅広の剣、そして何が来るのか分かってたからこそ出来たことだけど、これすごいキツい! 術式のおかげで聖剣のオーラに焼かれることはないけど、体がばらばらになりそうなくらいの衝撃が来た!

「ぐっ……ぅぅぅううああああああっ!!」

 私はそれ以上押し込まれる前にゼノヴィアをデュランダルごと投げ飛ばす。くぅぅっ、腕がキツい! でもここで止まるわけには!

 私はゼノヴィアを投げ飛ばした後、私がエクスカリバーを急に離したことでバランスを崩してその場にすっ転んでるイリナたちの元からエクスカリバーを回収し、急いで距離を取る。っていうか私の腕、もう次はまともにデュランダル受け止められそうにないわね。

 一方私が距離を取る中、皆は追跡せずに目を見開いてゼノヴィアに注目していた。

「ゼノヴィア! その聖剣は!!」

「ああ、以前話したコカビエルに対する切り札さ。私は本来このデュランダルの使い手でね。エクスカリバーの使い手は兼任していたに過ぎない。このデュランダルは想像を超えた暴君でね。異空間に閉じ込めておかないと危険きわまりないんだ。だからこそこれは切り札だったわけだが……」

 とそこで私に投げられた後、片膝をついていたゼノヴィアは……そのままうなだれた!?

「まさか初見で、しかも素手で受け止められるとは思ってもみなかった……」

 どよ〜んとした空気がゼノヴィアを中心に立ち篭める。あ、あはははは……。なんか悪いことしちゃったな。とは言っても私だって決して無事ってわけじゃないんだからね。

「元気出してゼノヴィア! 火織ちゃんの強さは分かってたはずじゃない! それにプライドも捨てようって約束したでしょ!?」

「……ああ、そうだ。そうだったな!」

 イリナの声に元気を取り戻したのかゼノヴィア
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