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Epos14幼き勇者たちの決意〜Unbeugsam Wille〜
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なのは、アリサ、すずか!」

背を向けてるなのは達にもう一度声を掛ける。でも誰もリアクションしてくれない。聞こえてない、ってことはありえない。もしかしてわたしを驚かそうとしてる? だったらどんな風に驚かせてくれるんだろう。ちょっと期待。

「な〜の〜は〜、ア〜リ〜サ〜、す〜ず〜か〜♪」

手を伸ばせばもう届く距離だって言うのに、やっぱりなんのリアクションを起こさない。ここでようやくわたしはおかしいって思い始めた。

「ねえ、みんな・・・?」

真ん中に座って子供たちの体重を一手に引き受けてるアルフの肩に手を置く。だけど返事はない。眠っている・・・と言うよりこれは「ちょっと待ってよ、ねえ、どういうこと?」慌ててみんなの前に回り込んで意識を失ってるのを確認した。

「っ! うそ・・・。なんでよ! なんでこんなことになってるの! クロノ! なのは達みんな、意識を失ってる! リンディ艦長、ティファに連絡を!」

身体ダメージの有無を確認しながら、局に連絡を取ってるクロノに向かって叫ぶ。ハッとしてわたしに向いたクロノは「なんだと!?・・・っ、判った!」って強く頷いてすぐ本局の医務局への搬送申請をし始めた。

「一体何が、ううん、一体誰が・・・みんなをこんな目に遭わせた・・・?」

頭痛がする程に歯を噛みしめる。怒りでどうにかなりそう。ええ、許さない、絶対に。ああ、もしかしてロウダウナーの仕業? だとしたら・・・「ぶちのめす。局員とか教会騎士とか、どうでもいい」わたしの大切な友達を傷つけたその罪、償わせてやる。

「イリス! 近くにフェリスが航行中だそうだ。まずはそこにフェイト達を搬送する!」

フェリス。アースラと同じ巡航L級の1番艦。艦船には必ず医務官が乗艦することが義務付けられてる。時間を掛けて本局に搬送するより、まずは医務官に診てもらった方が良い。クロノに頷き返す。すぐになのは達の転送が始まった。順々に転送が続いて、最後にアリシアが転送された。

「イリス。僕たちも回収してくれるそうだ、いくぞ」

「・・・うん」

目の前のクロノが転送されて消えた。最後にわたしが転送される。こんな形で海鳴市に戻って来て、そして戻ることになるなんて。「はぁ」溜息を吐いて、海鳴市に小さく手を振った。
視界が白に染まって、次に晴れた時にはフェリスのエントランス。近くにはクロノ、そしてフェリスに乗艦しているわたしの幼馴染、「ルミナ・・・」が佇んでいた。
ルミナ――アルテルミナス・マルスヴァローグ。わたしと同じ聖王教会と管理局の両方に籍を置いてる、ある一芸に特化した騎士。ローズピンクの長い髪に、綺麗な翡翠の瞳。歳は13。階級は空曹長。
ルミナと初めて会った時、感情の揺らぎがあった。まぁリンディ艦長たちやなのは達と違って泣いたん
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