暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第84話 少年は力を受け入れるようです
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
あの学園で皆と楽しく過ごすのも悪くはないだろう。」


そんな表情をするのに、まるでこちらを慈しむような事を・・・多分、本音で言ってくる。

そんな・・・そんな悲しげな表情で、言われても・・・!


「お前はよくやったよ、ぼーや。」

―――ド ク ン

瞬間、僕の中の何かが溢れた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

subSide エヴァ(霊体)

やれやれ。兄様に言われて本体から切り離されて長年封印された揚句、何のつもりか筋肉達磨が

巻物を掻っ攫って?漸く出られたと思ったらナギとエルザのガキの相手とは。

いやはや―――

ゴ ・ ・ ・ ・ 
「何―――
ガッ!
なっ……!」


もう限界と思ったぼーやが立ち上がり黒い魔力を迸らせ、『神虎(シェンフー)』もかくやと言う速さで

突撃して来て、私を吹き飛ばした上500mも地を這わせて引き摺る。

面白い・・・!!


「『玖獄氷瀑(ニウィス・カーススド・コキュースト)』!!
ドッバァン!!
ハハハ、いいぞ!やっと出力は互角か。良く見ろ!良く味わえ!良く覚えておけ!!
ガガガガガガ! ゴィン! ゴン ガガガ ドガァ!
それこそが貴様の力の源泉だ!貴様の初期衝動、貴様の第一動因、貴様の原風景だ!!だが――」
ガキィッ! ゥオッ! ガキィィン!!
「―――!」


中々の力を持ってはいたが、周囲をぼーやに一番強く根付く風景に変えた瞬間、オーバードライブしていた

筈が、それですら動きが止まった。・・・弱い、脆すぎる!

Side out
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ド ン ッ
「それだけでは勝てぬ。残念だったな、ぼーや。」


意識が再び僕に戻ったのと同時、断罪の剣が僕を切り裂いた。

やら・・・れた?暴走しても、駄目なのか?当然か・・・僕の影だろうがなんだろうが、

僕がエヴァンジェリンさんに勝てる訳が―――


『この馬鹿ネギ!エラそうな事言っておいて、そんなところで諦めちゃう訳!?』

「"リク・ラク ラ・ラック ライラック! 来たれ氷精 闇の精!闇を従え吹雪け 常夜の氷雪"!」


エヴァンジェリンさんの詠唱に被さって、何故か明日菜さんの声が聞こえて来る。

でも、明日菜さん・・・僕は、もう・・・。


『……尤も、貴様は既に知っている筈だがな。』

「終わりだぼーや!『闇の吹雪(ニウィス・テンペスタース・オブスクランス)』!!」
ドォッ!!

―――そう、そうだ。僕は知っている。

それは皆が僕に教えてくれた言葉の中に・・・全部、織り込まれていた
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ