第84話 少年は力を受け入れるようです
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あの学園で皆と楽しく過ごすのも悪くはないだろう。」
そんな表情をするのに、まるでこちらを慈しむような事を・・・多分、本音で言ってくる。
そんな・・・そんな悲しげな表情で、言われても・・・!
「お前はよくやったよ、ぼーや。」
―――ド ク ン
瞬間、僕の中の何かが溢れた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
subSide エヴァ(霊体)
やれやれ。兄様に言われて本体から切り離されて長年封印された揚句、何のつもりか筋肉達磨が
巻物を掻っ攫って?漸く出られたと思ったらナギとエルザのガキの相手とは。
いやはや―――
ゴ ・ ・ ・ ・
「何―――
ガッ!
なっ……!」
もう限界と思ったぼーやが立ち上がり黒い魔力を迸らせ、『神虎』もかくやと言う速さで
突撃して来て、私を吹き飛ばした上500mも地を這わせて引き摺る。
面白い・・・!!
「『玖獄氷瀑』!!
ドッバァン!!
ハハハ、いいぞ!やっと出力は互角か。良く見ろ!良く味わえ!良く覚えておけ!!
ガガガガガガ! ゴィン! ゴン ガガガ ドガァ!
それこそが貴様の力の源泉だ!貴様の初期衝動、貴様の第一動因、貴様の原風景だ!!だが――」
ガキィッ! ゥオッ! ガキィィン!!
「―――!」
中々の力を持ってはいたが、周囲をぼーやに一番強く根付く風景に変えた瞬間、オーバードライブしていた
筈が、それですら動きが止まった。・・・弱い、脆すぎる!
Side out
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ド ン ッ
「それだけでは勝てぬ。残念だったな、ぼーや。」
意識が再び僕に戻ったのと同時、断罪の剣が僕を切り裂いた。
やら・・・れた?暴走しても、駄目なのか?当然か・・・僕の影だろうがなんだろうが、
僕がエヴァンジェリンさんに勝てる訳が―――
『この馬鹿ネギ!エラそうな事言っておいて、そんなところで諦めちゃう訳!?』
「"リク・ラク ラ・ラック ライラック! 来たれ氷精 闇の精!闇を従え吹雪け 常夜の氷雪"!」
エヴァンジェリンさんの詠唱に被さって、何故か明日菜さんの声が聞こえて来る。
でも、明日菜さん・・・僕は、もう・・・。
『……尤も、貴様は既に知っている筈だがな。』
「終わりだぼーや!『闇の吹雪』!!」
ドォッ!!
―――そう、そうだ。僕は知っている。
それは皆が僕に教えてくれた言葉の中に・・・全部、織り込まれていた
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