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少年は魔人になるようです
第84話 少年は力を受け入れるようです
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ね?私が刹那君と組んでから直ぐに闘技場へ向かったんだ。

そうしたらなんと、愁磨殿が手を回していたのか、私達二人とも登録出来なかったのだよ。

だがしかし、それでおめおめ帰る訳にもいかないだろう?信長公は刀を取られて絶賛激怒中だと言うのに!



「…………ちょっと待つでござる。いや待て!流石に気になった!今しがた、三つほど聞き慣れた

名前を聞いたでござるが?まさか本人でござるか!?」


珍しく取り乱した楓を、楽しげに見る松永。

それはそうだろう。刹那から話を聞いて、愁磨との話を持ち出せば嫌が応にも彼女達が反応するのを

知っていてやっているのだから。


「そういえば君達は愁磨殿の教え子であったな。フフフ、気になるのも仕方あるまいね。

簡潔に応えるならば、肯定だ。私は彼の私で、信長公は彼の信長公だ。だがこれ以上は教えんよ。

愁磨殿に怒られてしまうからね。」

「……いや、もう良いでござる。彼の話を持ち出されると頭痛の種が増えるだけでござるよ……。」

「おや、良く理解している。常人が理解するには、彼は少々破天荒が過ぎる。」

「あなたが言うことではないでしょう!?」


刹那がツッコミを入れた所で、漸く話に一区切りがつく。

そして、楓がネギの元へと向かうが、と刹那達に切り出す。しかし、当のネギはと言えば―――

………
……


「ハッ!……ハッ!……ハッ!……ハッ!」

「くそっ、熱が下がらねぇ。なんだこりゃ!?オイッあのロリ吸血鬼何しやがった!?つかどこ行った!」

「ロリ……って、エヴァもどきの事か?」


闇の巻物の精神を取り込まれてから数時間。ネギは高熱を出し、苦しそうに浅い息を吐いて魘されている。

千雨が必死に冷やしたタオルで熱を下げようとしてはいるが、徒労に終わっている。

異常に気が付いてはいるが、こちらに来て日の浅い千雨はその原因が何にあるかを推測は出来ても察せない




「ありゃエヴァの劣化コピー、人造霊だ。恐らくは愁磨が魂の一部を使って何かこさえたんだろう。

今頃ぼーずの中だろうぜ。"闇"を使いこなせる様になる為の試練だな。」

「またンなテンプレを……!」

「ぼーずがこの試練を乗り越えられなければ、二度と目を覚まさねぇか。

少なくとも魔法を使えねぇ体になっちまうだろうな。」


ラカンがサラりと言うと、千雨は息を飲み、絶句する。それも仕方ない。

幾ら非日常を体験した所で彼女の周りに居たのは達人、はたまた妖怪だの悪魔だの、それ以上の存在だ。

どのような危険があったにせよ、重要な所でもそれを笑いながら掻い潜っているのを見てしまっている。

故に、今回のネギの決
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