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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十五話 管理局との契約 後編
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とには気がついている。
だからこそあせらずゆっくりと時間をかけるという選択をしたのだ。
「それで今後だが、衛宮君は嘱託魔導師となるので当然、配属先を決めるわけなのだが、その前に伝えておきたい事がある」
クラウンの言葉にわずかに首を傾げる士郎。
「現在、衛宮君にリンカーコアが存在するという報告は受けているが魔導師ランクを含め、君の適性もわかっていない。
まずは適性検査、デバイスの準備、魔導師ランク試験を受けてもらう事になるが、構わないかな?」
「勿論です。
私としてもその方がいい。
ましてや魔術に非殺傷設定というモノはありませんから、必要な事でしょう」
士郎自身、己の魔導師適性など知るはずもないのでこの提案を拒むことはない。
「それはよかった。
さて、配属先だが魔術という特殊な技能を持つ君はレアスキル持ち扱いだ。
さらに魔術師が今後も現れる事も想定される。
そのため魔術スキル持ちの部署を新たに立ち上げることにした。
部署の総括は君も面識があるギル・グレアム提督を予定している」
クラウンの言葉にようやく、ここにグレアムがいる事の意味を悟る士郎。
(なるほど。
管理局の提督とはいえ今回の一件もある。
いざという時切り捨てることが可能な人材が丁度出て来たわけか)
「勿論、君とグレアム提督の間に問題があったのも承知している。
だが衛宮君と面識が全くない相手では何かと不便だろう。
一応、候補としてはリンディ・ハラオウン提督とレティ・ロウラン提督の名前もあるがどうする?
これは衛宮君の意志を尊重するつもりだ」
いざという時、仮に戦闘になった場合に一番最初に切り捨てられる、または士郎の刃が向く事になる人間であることはグレアムにもわかっている。
ましてや士郎とグレアムにはリーゼロッテの傷の事、シグナム達への攻撃、フェイトのリンカーコア強奪など軋轢は多い。
だが士郎にとってもこれは好条件である。
士郎自身、組織と反りがあまり合わない事は理解している。
当然、士郎と管理局のトラブルの場合、一番面倒をかけるのは士郎が所属する部署の統括である。
リンディやレティでは士郎とて遠慮してしまう。
しかしグレアムならば話は変わる。
(リンディさん達に負荷をかけるわけにはいかない。
グレアム提督なら闇の書の借りもあるから遠慮はいらないだろう)
士郎にとっても一番面倒をかける事に遠慮する必要のない相手である。
「グレアム提督で問題ありません」
「承知した。ではこのまま話を進めよう。
部署の統括はギル・グレアム提督、所属メンバーは嘱託魔導師、衛宮士郎。
その守護騎士、リインフォース」
「守護騎士……ですか?」
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