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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十五話 管理局との契約 後編
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「ではまずは現時点で決まっている契約内容の確認から始めよう」
クラウンの言葉に全員が頷き、既に確定している内容の認識に齟齬がないか、確認が始まる。
現状、衛宮士郎と管理局に交されている契約はそれほど多くはない。
一つ、衛宮士郎が義務教育を終えるまでの六年間を時空管理局嘱託魔導師とする事。
一つ、衛宮士郎とその契約者である元夜天の書の管制融合騎、リインフォースに専用のデバイスの提供し、性能調整などのサポートを行う事。
一つ、元夜天の書の管制融合騎、リインフォースに対し闇の書事件の責任追及を行わない事。
今後の話としては、契約の期間と管理局からのデバイスの提供しか決まっていないのだ。
「お互い、認識に齟齬が無いのなら次に進むとしよう。
それと契約期間は六年となっているが、契約期間の更新や正式な管理局局員への雇用希望はいつでも受け付けているから、その気になったらいつでも連絡をしてくれ」
次に進むといいながら契約の更新、又は正規局員への雇用という未来を考えてくれという遠回しな発言をするクラウン。
士郎としても必要に応じてその必要も考えているので
「ええ、その時はお願いします」
その発言を受けいれる。
士郎の返答に満足そうに頷いて見せるクラウンだが、その言葉を素直に受け入れるほどあまく考えてはいない。
管理局にとって現状もっとも恐れている事は六年後。
すなわち契約が満了したら姿をくらます事である。
魔導師とは違う魔法陣が出ない秘匿性の高い魔法技術。
さらにその技術を持った者の技量が本局のエース級であり、確認されている武装の中には魔導師の天敵の様な武器も確認されている。
それでもまだ手の内は全て晒されていないのだ。
仮に敵となり戦闘となった場合、どれだけの手札を持っているのかすらわからない相手と戦う事はあまりにもリスクが高い。
ゆえに管理局としては衛宮士郎をロストする事だけは絶対に避けなければと考えている。
そして、管理局としては幸いなこともある。
魔術師としての矜持か、士郎の人柄かまではまだ断言出来ていないが、契約期間中に姿をくらます可能性は低いと判断していることである。
六年という期間は士郎にとっては管理局を見極め、その後の身を振り方を決める期間であると同時に、管理局にとっても士郎の情報を集め、その後の勧誘のための下準備期間なのである。
通常であれば下準備に六年など長過ぎる期間である。
だが士郎にとっては自分だけでなくなのは達の事にも関係すること故に妥協する気はない。
そして死徒という桁違いな人生の中で六年という期間はわずかな時間でしかない。
管理局にとっても士郎が管理局という組織を見極める気でいるこ
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