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パンデミック
第四十七話「過去編・奮戦」
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「グガアァァァァァァァァ!!!」

突然変異種4体は、タガート隊に目もくれず、日本支部に向かって突っ込んだ。


「まずい!」

タガートが急いで後を追うが、間に合うわけもなく………


ドゴォォン!!


日本支部の入り口である重厚なゲートが、突然変異種の突進で破られた。










群がる感染者を一掃し、ようやく日本支部の装甲壁内に入ることができたブランク隊。
装甲壁内には、既に兵士も突然変異種もいなかった。
しかし、ひしゃげたゲートの残骸を見て、ブランクは事態を理解する。

「最悪の事態を迎えたな………」













支部内は熾烈な戦いが繰り広げられていた。
市街地戦であれば、ある程度は対抗できたが、屋内となるとわけが違う。
ただでさえ素早い突然変異種に、狭い屋内で対抗するには限界がある。

「チクショウ! 速ぇ……ギャアァ!!」

「く、来るな! 化け物が! ぎあぁ!!」

日本支部の兵士達が、次々と突然変異種に引き裂かれ、食いちぎられ、死んでいく。


「おおぉぉぉぉぉ!!」

レックスが突然変異種にも劣らない速さで走り抜けた。そのまま突然変異種を横切る。
横切った直後、突然変異種の首と上半身が斜めにずれ、落ちた。



「ガアァァァァ!」

タガートの頭を喰おうと、突然変異種が飛び込んで来た。

「フン!」

突然変異種の頭を両手で掴み、そのまま喉に膝を入れた。

「グゲェァァ!?」

大きく怯んだ突然変異種の脳天にコンバットナイフを突き立てる。
これで残りの突然変異種は2体になった。

しかし………




「…………今の音はなんだ?」

ヴェールマンが何かの音に気がつく。
瓦礫が崩れるような、ガラスが割れるような………あるいはその両方が混じったような音がした。


その音を聞いた直後、最悪の事態が発生した………



「グギギギギ…………」

「オォォォォォォ…………」

「ガアァァァァァァァ!!」



無数の感染者と突然変異種が侵入して来た。
感染者の中には、死んだ同志である兵士の姿も見えた。

地獄と呼べる悪夢が目の前に広がっていた…………
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