§53 お隣さんの弊害
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色人種だけでなく、白人から黒人まで。腰まで届きそうな髪から男と間違えそうな短髪まで。スリーサイズまで載っている。其処に躍る文字はAAA〜Fと多種多様。他にも年齢から出身地まで。共通点は皆一様に美しい、ということだけ。この子達はなんで同性愛に目覚めているのだろう。こんな子達がいるから、富が一部の貧困層まで分配されないのだ、などと憤りがちょっぴり芽生えてくる。
「……護堂じゃなくて恵那に送る意図がわからん」
色欲の魔王として認識されていそうな彼に送られるならまだしも、何故恵那に?
「マスター目当てかもしれません」
「僕目当て?」
エルの推測も意味不明だ。それなら黎斗宛に来るはずで。恵那宛というのが可笑しいだろう。
「マスターはカンピオーネであると認知されました。そして傘下の組織はありません」
正史編纂委員会は草薙様の方が繋がり深いですし、と続ける。
「ふむ」
「だから、恵那さんを籠絡します」
「いやその理屈はおかしい」
途中までは理解できたのに途中からぶっ飛んだではないか。
「恵那さんが同性愛者の情報をどこで得たのかは知りませんが、マスターを籠絡するより先に恵那さんを籠絡しようとしたのでしょう」
恵那を籠絡すれば、恵那経由で自分と関係を持てる、ということか。なんとまぁ回りくどいことを。
「……っーかさ、それなら美少年とかイケメンで良くない?」
「マスターはそれでも良いんですか?」
「嫌」
なんか、やっぱりそれは嫌だ。
「即答ですね。……まぁ、そういうことです。男性であるより女性である方がマスターも受け入れやすいいと踏んだのでしょう。それにあわよくばマスターが草薙様の真似をしてハーレム形成に動くかもしれません。その時に有利な状況を作ることが出来ます」
「成程……」
確かに。女性を送り込めば恵那だけでなく黎斗を籠絡できる可能性も出てくる。これは黎斗自身が同性愛者ではないことを前提としているが、自分がホモではないのだから問題は無い。これはなかなか理に適っている。
「ですので彼女たちは全員、異性同性どちらでも大丈夫な方々かと……」
「……あんまりだ」
別に、同性愛を否定する気はないがこれだけの数の美女美少女が同性異性バッチコイ!、なのは酷い。なんとうか、男の夢をぶち壊し過ぎだろう。
「現実なんてクソゲーだ……」
幽世に戻りたい。超引きこもりたい。
「まぁ、恵那のとこに来た写真が男じゃなかっただけよかった、なのか……?」
「恵那さんが同性愛者なら男性なんかアウトオブ眼中ですけどね」
「……」
なんかもう、残念な美少女とはこういうことを言うのだろうか。
「やーっと終
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