暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
番外5話『そしてリトルガーデン』
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チ。そこで、ブロギーの足が振り落された。

「っ」

 ハントにできることは武装色と筋肉で身を固めること。だたそれだけ。
 巨人という人間などとは比べ物にならないほどの筋肉量を誇るブロギーの足による鈍撃が、そこへと。

 決闘の邪魔をした人間を生かしておくわけにはいかない。
 ドリーを倒した人間を、許すわけにはいかない。
 ブロギーの、様々な想いが乗った重い一撃。
 それが幾重にも、幾重にも降り注ぐ。
 一撃ごとに周囲の地面に新たなヒビを生み、さらなる大地を砕いていく。

 何発、それが続いただろうか。少なくとも両手の指では数えられないほどに降り注いだだろう。歴戦の戦士たるブロギーが肩で息を切らして酸欠気味になっていることが、その一撃一撃に必殺の威力が込められていたことが見て取れる。

 ――が。

「魚人空手陸式――」

 ふと、息を漏らしたブロギーの足の隙間からハントが飛び出した。

「!?」

 ブロギーが声を出す暇すらない。
 まさに一瞬。
 ハントとブロギーの目の高さが同じになり、視線がぶつかり合った。
 そして。

「――5千枚瓦回し蹴り」

 ハントの蹴りが、ブロギーの頬を蹴り飛ばした。
 ただ一度の蹴り。
 だが、それで終わった。
 ドリーもブロギーも、気を失っていてもう動けそうにない。

「……ふぅ……いってててて」

 ブロギーの一撃を何度も喰らったせいで、骨がきしむ己の体に苦笑して、だがどこか満足げにハントは呟く。

「これでよし、だな。あとは……げ!?」

 何かやり残している。
 ハントがそれを思ったとき「もらったガネ!」
 独特な口調と共に飛んできた白い何かに体の自由を奪われることとなった。 

「だーーー! 油断した!」

 こんなハントの言葉が、そこで落ちた最後の言葉だった。




 ゾロ、ナミ、ビビ、ハント。
 この事件の黒幕たるMr.3に捕まった面々が、動かないろう人形にされかかった時「おりゃああああ」という怒声と共にルフィ、ウソップ、カル―が登場。
 そして、事件は収束へ向かう。 



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