番外3話『クジラのいる双子岬』
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ハントのルフィに対する認識は今この瞬間にこそ、ナミ本位の関係ではなくなり始めたのかもしれない。
ハントがルフィという人間性に惚れたのはあくまでもルフィのラブーンのための喧嘩の副産物だが、もう一人。その喧嘩の副産物のあおりを受けて大変な労力を被ることになった人間がいた。それが――
「あの野郎、船をバキバキにしやがって」
――ウソップだ。
「おいゾロ、てめぇも手伝えよ!」
「ぐー」
誰かに手伝ってもらおうと声をかけるが、ルフィはラブーンの頭に絵を描いているし、ナミはこれからの航海の予定をたてている。サンジは食事を作っていて声をかけることができない。手があいているだろうと思われたゾロに声をかけるも、すでに熟睡していて起きる気配がない。
「俺は船大工じゃねぇんだぞ」
結局誰の助力も得られそうになく、文句をたれるウソップに「じゃあ俺が手伝おうか?」とハントが声をかけた。
「お、手伝ってくれるか!」
「ま、ウソップほど器用じゃないからサポートぐらいしかできないだろうけど」
「十分だ」
「にしてもウソップ器用だよな、船大工でもないのに」
「ふふん……だろう?」
「とりあえず材料もってきたらいいか?」
「……お前、比較的いいやつだな」
「『比較的』はいらなくね?」
なんだかんだで仲良くメリー号の修繕に励む二人だった。
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