第三章 始祖の祈祷書
第二話 ルイズの恋心
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ドラゴンも火事で死っ……ひっ!」
コルベールが必死にルイズを止める中、ルイズは淡々と蛇の人形を動かすため、円筒に杖を差し込んで呪文を詠唱した瞬間、やはりというか何というか……爆発した。
はあ、やはりか、事前に準備しておいて良かったな……っ!
コルベールが恐怖の悲鳴をあげようとした瞬間。士郎はため息を吐きながらも、ルイズが教壇に向かう間に投影した、鋼鉄製の箱のようなものを持って教壇まで風のように走り寄ると、それを円筒と装置に上にかぶせた。
次の瞬間、ドゴンっという音と共に、鋼鉄製の箱の中で円筒が爆発したが、教壇が破壊されただけの被害ですんだ。
ルイズは頬に汗を一雫垂らすと、腕を組むながら顔を逸らして呟いた。
「……ミスタ・コルベール。この装置、壊れやすいですね……」
コルベールは両目から滂沱のように涙を流すだけで何も反応しなかったが、代わりに周りの生徒たちから反応があった。
「いや! そうじゃないだろ!」
「壊れやすいって、……無茶苦茶だ!」
「どうして! ねえ! どうして! 本当どうやって爆発させてるのよっ!」
ルイズに向かって非難轟々の中、モンモランシーが立ち上がると、教壇だけの破壊ですみ、ほっとした顔をして汗を拭う士郎に目を向け、勝ち誇ったような顔をルイズに向けた。
「よかったわねルイズ、優秀な使い魔がいて」
「っ!」
ルイズは唇を噛み締めると、士郎から顔を逸らしながら席に戻っていった。
ルイズ……本当にどうしたんだ?
その夜……。
士郎がルイズの部屋でコルベールからもらってきた椅子に座って本を読んでいると、ベッドの上に座り込み、上の空で天井を見上げていたルイズが急に立ち上がると、クローゼットに向かって歩き出し、中から寝間着を取り出した。
もう寝るのか、それじゃ、そろそろ俺も軽く稽古したあとで寝るかな。
ルイズが寝間着を取り出すのを見た士郎が、本を閉じようとすると、いつの間にかルイズが目の前に立っていた。
「……っし、し、ししっし」
「ルイズ?」
顔を真っ赤にしたルイズが、カタカタと震えながら、右手に持った寝間着を士郎に差し出している。
それを訝しげに士郎は見つめていたが、何かに気づいたようにハッと真っ赤になったルイズの顔を見た。
る、ルイズ……まさかお前……。
「し、士郎……き、着替えさせて……」
やはりか―――! やはりそれか―――!!! さっさすがにこれはやばいだろっ!!!
ルイズは顔を真っ赤にしていたが、士郎は顔を真っ青にしていた。
いや、ルイズ、それはやばいだろ、ほんとどうしたんだ?
士郎が混乱している中、ル
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