第十四話 聖剣ですか破壊計画ですか
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」と、冷たい声音で言う木場。
「でもね、木場くん。あの計画のお陰で聖剣使いの研究は飛躍的に伸びたわ。だからこそ、私やゼノヴィアみたいに聖剣と呼応できる使い手が誕生したの」
「だが、計画失敗と断じて被験者のほぼ全員を始末するのが許されると思っているのか?」
「その事件は、私達の間でも最大級に嫌悪されたものだ。処分を決定した当時の責任者は信仰に問題があるとされて異端の烙印を押された。今では堕天使側の住人さ」
「堕天使側に?その者の名は?」
「ーーバルパー・ガリレイ。『皆殺しの大司教』と呼ばれた男だ」
「・・・・・・堕天使を追えば、その者にたどり着くのかな」
木場にとっての目標。その機会は近い。
「僕も情報を提供した方がいいようだね。先日、エクスカリバーを持った者に襲撃された。その際、神父を一人殺害していたよ。やられたのはそちらの者だろうね」
『!』「・・・・・・」
なんか忘れているような・・・・・・。
「相手はフリード・セルゼン。この名に覚えは?」
フリード・セルゼン、フリード・セルゼン・・・・・・あ!アーシアを助けに行ったときに殴り飛ばしちゃったキチガイ神父!あんれま〜。面倒な奴がいたもんだ。
「なるほど、奴か」
「フリード・セルゼン。元ヴァチカン法王庁直属のエクソシスト。十三歳でエクソシストとなった天才。悪魔や魔獣を次々と滅していく功績は大きかったわ」
「だが奴はあまりにやり過ぎた。同胞すらも手にかけていたのだからね。フリードには信仰心なんてものは最初から無かった。あったのは化物への敵対意識と殺意。そして、異常なまでの戦闘執着。異端にかけられるのも時間の問題だった。そうか。フリードは奪った聖剣を使って私達の同胞を手にかけていたのか。あのとき、処理班が始末できなかったツケを私達が払うことになるとはね。まあいい。とりあえず、エクスカリバー破壊の共同戦線と行こう。それと、これが私達の連絡先だ。何かあったらそこへ連絡をくれ」
「サンキュー。じゃあ、俺たちの方も」
「イッセー君の携帯番号はおば様からいただいているわ」
「マジかよ!母さん!勝手なことを!」
まあ、一誠のお母さんも微笑ましいものが見たいのだろう。
「では、そういうことで。八雲紫、食事の礼はいつかするぞ」
「食事ありがとうね、紫ちゃん!またご馳走してね!悪魔だけど、紫ちゃんの奢りならアリだと主も許してくれるはずだわ!ご飯ならOKなのよ!」
随分と自由な信仰ですね。
ふぅぅぅ。思わず息を大きく吐いた。成功してよかったよ。
「・・・・・・イッセー君。どうして、こんなことを?」
木場が静かに訊いてくる。まあ、始めたのは一誠だからな。
「ま、仲間だし。眷属だしさ。そ
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