プロローグその1:デバイスは小包で届けられました
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日も今日でコイツはいつもの通りだ。
ムカついた俺はとりあえずコイツにパロスペシャルを喰らわしてやる事にした。
無論ウォー○マンスマイルで、ベアクローで無かっただけありがたいと思え。
でもって、更にだいたい5分後。
「粗茶ですが」
そう言って大人しくなった啓太が午後ティーを入れたグラスを持って来た。
茶には変わらんがどうなんだだろうと思いながらも、喉が渇いていた俺は受け取った午後ティーを一気に流し込む。
あれからなし崩し的に行われたレスリング勝負によってボロボロになった身体に流れ込む冷たいレモンティーが心地よい。
「あ゛〜〜生き返る」
と親父くさい事をぬかしながらグラスをテーブルに置く啓太。
疲れてる所悪いが、8割方おまえのせいだかんな。
そうこうして、ようやく俺は件の兄貴土産を啓太に渡す事が出来るようになった。
毎度の事ではあるが、コイツと一緒にいると本来すべき事を忘却の彼方へとスっ飛ばしてしまう事が多いから怖い。
「兄貴から土産が届いてよぉ」
「うぇ、剣さんから?」
俺がそう切り出すと、啓太は露骨に嫌そうな顔をする。
気持ちは分かるが、実弟の前でその反応はやめれや…。
「あぁ兄貴から、でも今回は割とまともな物だ」
「まぁじでぇ?ナンカヤナ族のコテカとかだったら泣くぞ俺」
即興で変な民族をでっち上げる辺り、なかなかやるなと俺は思った。
あと、コテカが何なのか分からない御方はこの小説の閲覧に使われている端末で別途ご検索下さい。
「大丈夫だ、マジでまともなモンだから、つーかまとも過ぎてキモいって思うくらいだ」
訝しむ啓太を説得しつつ、俺はコイツに『弓と無数の矢を模った濃緑色のキーホルダー』を渡した。
それを受け取った啓太は、まずそれをまじまじと眺めてから俺にこう言った。
「おい、お前の兄ちゃん大丈夫なのか?落盤事故で頭打ったりとかしたんじゃ無いか、大丈夫かマジ、明日大雪とか槍とかで無く地球に直径100キロの隕石が降るとか嫌だかんな?」
「あー、俺それもそう思ったが、とりあえず表に出ろ貴様」
第2ラウンドのゴングが鳴った。
と、いう訳で俺達はその日、兄貴から送られた『兄貴にしては』まとも過ぎるお土産のキーホルダーを其々手に入れたのだが、それがまさか『あんな事』になるとは。
人生何があるか分からんと言うが、それにしたってこりゃ有り得んわ……。
それから更に数日後。
放課後、余りにも暇過ぎた俺達はランドセルを各々の家にぶん投げると、そのままチャリを漕いで公園まで向かおうとしていた。
特に目的がある訳じゃ無いが、家でゲームをするのも何だか飽きたし「たまには外で遊んでもいいんじゃね?」的
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