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少女1人>リリカルマジカル
第四十七話 思春期@
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 初々しい反応に噴き出す俺に、エイカは真っ赤になって攻撃してきた。さすがに5年間も一緒に過ごしていたので、彼女の行動は読めている。俺は頭を低くし、1歩後ろに下がることでエイカの攻撃を避けてみせた。

 エイカは恥ずかしくなったら、大抵照れ隠しに攻撃をしてしまうようだ。経験上、あそこは俺の頭を叩いてきそうだと思ったので、それに従ってみたら見事に当たったようだ。ふふ、しかも今回は浴衣を着ているから、足技では攻めてこないだろうと踏んでいたのだ。

 見たか! これぞ俺の洞察力! 見事回避に成功した俺は、笑みを浮かべながら顔を上げた。


 ―――その後、まさかドロップキックをうってくるとは予想していませんでした。



******



「……なぁ、コーラル。エイカって一応女の子だよな」
『あれはますたーが悪いとは思いますけどね』

 味方がいなかった。

「わぁ、にぃに、コーラル、エーちゃん! 花火があがったよ!」
「おぉ、相変わらずこの穴場はよく見えるな」

 ウィンクルムとエイカの声、そして夜空にできた火の花が打ちあがった音。俺も2人と同じように空を眺める。ずっと前に金魚屋のおやじさんから教えてもらったこの場所は、俺たち子どもメンバーの秘密の場所になっていた。

 まだみんなは来ていないが、花火が始まったのだから、そろそろ集合するだろう。毎年、花火の時間はみんなでおいしいものを食べながら、見ることが恒例となっていた。俺はコーラルに収納しておいてもらったレジャーシートを広げ、屋台で買ったものを並べていく。エイカとウィンもその様子に手を貸してくれたので、早めに準備ができたな。

「花火ってやっぱり綺麗だよなー」
「……今年は変なことをしていないんだな」

 お誕生日はお姉さんとのデートだそうなので、おじいちゃんと一緒に空気を読みました。後日にやにやさせてもらいます。というか、そんな毎年副官さんをいじっていませんよ。たぶん。

「というか、副官さんもだいぶ色々あったしなー。うん、色々と……」
「……聞かないでおく」

 うーん、やっぱりちょっといじりすぎたのかな? あそこまで趣味に熱中してしまうとは、こちらも想定外だったからな。おじいちゃんは微笑ましそうに放置だし、イーリスさんは応援しちゃっているし、くまのお兄さんは一緒になって暴走しちゃうしで……ってあれ、これ止める立場の人いなくね。

「まぁー、幸せそうだからいっか」
「お前が投げやりになると、大抵ろくなことになっていないと思うんだが」

 そんなことを駄弁りながら、俺たちは静かに花火を見上げていた。少しすると、俺の名前を呼ぶ声が響く。後ろを振り向くと、こちらに手を振る金色の少女といつものメンバーの姿を見つける。俺はそれに笑顔を
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