DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第十四話
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」
グリヴィネの瞳が、真紅に発光した。彼女の体を、恐ろしいほどのプレッシャーが蓋っていく。
「極限まで苦しみなさい。……惟神、ルクシュリア・ラスト」
ゴォッ!!
大気が、悲鳴を上げる。時空を割って出現したのは、グリヴィネの神威の具現化たる《惟神》、《ルクシュリア・ラスト》。今は本気を出していないためか、その神威の一片のみが出現しているだけだが……
べヴィティールを屈服させるには、十分だった。
「かはっ!?」
べヴィティールを、かつて経験したことの無い《快楽》が貫く。
《ルクシュリア・ラスト》の司るのは、《色欲》――――つまり《性欲》だ。かの惟神の咆哮は、中てられたものを片っ端から絶頂に追い込む。現在はその能力が解放されていないため、凄まじい快感が続くだけだが……一瞬で終わらないだけ、むしろ苦痛になる。
「か……ぁぁっ……」
「しばらくそこで転げまわっていてくださいっ、お兄様からの罰ですよ♪」
にっこり、と満々の笑みを浮かべて、グリヴィネの姿が消滅する。トリス、青い髪の少女、そして、姿を現さなかった残り四人の《七眷王》が姿を消す気配。
後に残されたべヴィティールは、自らの体を貫き続ける快感に耐え、のた打ち回るだけだった。
***
「くすくすくす……」
白い城の、その最奥部で。彼女たちの《王》は1人笑う。
「土の王は騙されやすいなぁ。まじめすぎるのかなぁ……ああ、僕がそう『ツクッタ』んだっけ?はっ……」
彼の手には、一枚の紙が。裏表に、びっしりとワケの分からない言語が書かれている。
「最初から彼女のグリモワールは完璧だった。破ったのは僕。この罰則会を描くためだけにね」
そして彼は笑う。上空に浮かんだ一枚の、場違いなホロウィンドウに向けて。
「さぁ、僕の掌の上で踊るんだ、『神話剣』の勇者たち」
くすくすくす、と、彼の笑い声は続く……。
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