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正義と悪徳の狭間で
導入編
麻帆良編
導入編 第8-M話 騒がしき人々
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品物を選ぶのに少し時間がかかった」
そういうエヴァンジェリンさんは日本茶と急須を持っており、その後ろに綾瀬と、二つの違う和菓子屋の包み(関東風桜餅とイチゴ大福だった)を持った絡繰がいた。

「みなさんのお気持ちはうれしいんですけれども…量を調整するべきでしたわ」
それはおそらく、この場の人間の総意を代弁した言葉だと思う。





「それじゃあ、乾杯」
「「「乾杯〜!」」」
あまりの食べ物の量に混乱も起きたが早めの夕食まで兼ねたパーティー(そして残りは持ち帰りで夜食や朝食等に)と言う事になり、ばか騒ぎが始まった。

「それにしても…買い過ぎた」
「まったくだ、団子ではなく、ナッツの缶詰にしておいてよかったよ」
そんな事を話ながら蒸籠に入った肉まんに手を伸ばす。
「旨いな」
「これを買ってきた奴にどこで買ったか聞いておかないとな。
きっと他の商品も旨いだろうし、また食べたい」
「ありがとうございます」
「四葉だっけ?あんたがこれ買ってきたのか?」
「ふふふ、そうではないよ」
そういって話に入ってきたのは超鈴音だった。
「それは私達が学園祭で出店を計画している点心店の試作品ヨ。
つまり、それは五月を中心に私達が作ったもので、買ってきたものではないヨ」
「ほう、確か6月下旬だったな…
芝麻球(ジーマージュウ)や小龍包(シャオロンパオ)や葱油餅(ツォンユーピン)なんかも出すのか?」
「できればいろいろと品揃えは充実させたいと思っていますけれども…」
四葉が少し申し訳なさそうに言った。
「品ぞろえはこれから二か月の売り上げでどれだけ資金と協力者を得られるか次第ヨ。
ただ…葱油餅は少しばかりマイナーではないかなと…」
資金…か

「チャオ、この肉まんを幾らで売るつもりだ?」
「現在から準備期間までは宣伝も兼ねて1つ100円、これでも薄利だが利益は出る。
学園祭でも同じく中華饅は1つ100円で食べ歩き向け、他は店舗で飲茶形式を基本に考えてるヨ」
話だけでも聞いてみる価値はありそうか。
「よかったら今度、事業計画を見せてくれ、それ次第では出資又は融資してもいい」
あくまで勘だが、こいつはやり手の匂いがする、
バラライカさんや張さんのように、本当に必要なら何でもやるタイプの。
「それはうれしいネ、でも中学生が個人で出すには少し規模が大きいヨ?」
「心配するな、見込みがあるようなら10万円位なら出資してやれるよ。
夏休みまでに返してくれるならその10倍融資してやってもいいぜ?
当然配当や利息はいただくけどな。」
そして逃げたら地の果てまで追いかけて、ばらしてでも取り立てるけどな。
「はっはっは、目標にしていた運転資金を一人でポンと貸してくれるとか言われると笑しかないヨ」
「えっと…うれ
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