第一幕その五
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「だから若しかしなくても」
「本物なんだ」
「本物のジャックかも知れないんだ」
「まさかと思うけれどね」
ナターシャはそっと四人に言いました。
「あの人、本物のカボチャ頭のジャックじゃないかしら」
「確かめる?それじゃあ」
そっとです、カルロスは皆に提案しました。
「あの人が本物かどうか」
「今仮装パレードが終わるから」
パレードは終点に来ました、終点の場所にはテーブルが沢山用意されていてその上にはお菓子やジュースが一杯置かれています。ハロウィンパーティーも行われるのです。
そこを見ながらです、恵梨香も皆に言います。
「その時に調べよう」
「うん、それじゃあね」
「その時にね」
こうお話してでした、そうして。
五人はパレードが終わるのを待ちました。パレードの終点にあるパーティー会場に入ります。そしてそこでその人を見ていますと。
パーティーには参加せずそっとある場所に向かいました、そこはといいますと。
「あそこは確か」
「ええ、大学の時計塔の方よ」
ナターシャが恵梨香に答えます。
「そこに行こうとしているわ」
「そうよね、あそこにね」
「あの時計塔幽霊が出るのよね」
ナターシャはここでこのことを言いました、八条学園には幽霊や妖怪のお話がかなりありますがその時計塔もそのうちの一つなのです。夜の十二時になると時計塔の窓のところに幽霊が出て来ると言われているのです。
学園の心霊スポット、怪談場所の一つです。その人はそこに向かっているのです。
それを見てです、ナターシャは言うのです。
「そんな場所に行くのね」
「どうするの?それで」
神宝がここで尋ねます。
「あの人についていくの?どうするの?」
「まあ幽霊が出てもね」
ジョージが神宝に応えて言います。
「怖くない幽霊みたいだし」
「ただそこにいるだけみたいね」
恵梨香はその怪談話を思い出して答えます。
「別に何もしてこないみたいよ」
「それに今お昼だしね」
ジョージは時計塔の幽霊が出て来る時間からも言います。こうした幽霊は大抵十二時に出て来ると決まっています。だからお昼にはというのです。
「だからね」
「行ってもいいわね」
「うん、それにあの人が気になるし」
「じゃあついていって」
「確かめよう」
あの人が誰なのかをです。
「本物かも知れないから」
「そうね。それじゃあね」
こうお話してでした、そのうえで。
五人はそのジャックそっくりの人についていきました、その人は大学の時計塔のところに入りました。そうしてです。
上にどんどん登っていきます、五人はその人についていって階段を登っていきます。見つからない様にこっそりと隠れながら。
その中で、です。カルロスが言いました。
「ねえ、こ
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