XIII
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なら学費、生活費だって出しても構わない。
それぐらいを捻出出来る程度には金を持っている。
親の遺産と、それを種銭にして色々稼いだ俺自身の資産、余裕は十分にある。
「ほら、俺って留守がちだろ? たまに部屋に来ているんだろうし……いっそ住んでもいいんだぜ?」
俺は別にホテルでもエスカペイドでも、どこでだって暮らせる。
「……何か今日のキーくんは、優しいね。子供の頃に戻ったみたい」
「いっつもは優しくないってか?」
「ううん。そんなことないけど……素直じゃないもん」
静かな夜、俺と風花の声以外に音はなく、世界で二人きりになったみたいだ。
「ねえキーくん」
「ん?」
「一つワガママ言っていいかな?」
「何だ?」
風花がわがままを聞いてくれなんて珍しい。
「朝まで、たくさんお喋りしたいな。キーくんの部屋で子供の時みたいに」
「……ああ、気が済むまで付き合ってやるさ」
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