XIII
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て」
静かに目を瞑る風花の身体から薄ぼんやりとした影が顕われる。
やはりペルソナ使い、更に言うならばチドリと同じ――いや、恐らくはそれ以上の力の持ち主だ。
「! この上にある。ナビするから走ってキーくん」
「了解」
ナビ通りに動くとすぐにターミナルへ辿り着けた、俺達は一目散に起動させエントランスへ。
そこでは二体の巨大シャドウが美鶴と岳羽を襲っていた。
「美鶴!」
「真田サン! シャドウの気ぃ逸らさないと!」
伊織の判断は正しい。
風花を下ろし、俺はそのままペルソナを召喚する。
「――――来い、カルキ」
力の奔流がエントランスを駆け抜け、シャドウらが俺達の存在を見つける。
これでターゲットは俺達に向いた。
「気を付けろ……コイツら、普通の攻撃が効かない……!」
普通の攻撃が効かない?
全員が戸惑いを隠せなくなったその時、更なる火種がこちらへやって来る。
「風花……」
「森山!? 待て、何でここに……!」
安全面を考慮するとの美鶴の言葉でコイツだけは寮に場所を移させていた。
そいつが何故ここにいる!?
「森山さん……? 逃げて! ここは危ないからっ!!」
「わ……私、あ、あんたに謝らなきゃって……」
「馬鹿野郎!」
シャドウの攻撃が森山に向かう。
咄嗟に蹴り飛ばして庇うも、俺が痛手を負ってしまった。
別にどうなろうと知ったこっちゃなかったが――――風花が逃げてと言ったのだ。
助けないわけにもいかないだろう。
…………本当に、素面じゃなくてよかった。
「ッ! キーくん……森山さん……私が……私が守らなきゃ!」
両手を胸の前で組み、祈るような姿勢を取る風花。
そんなアイツを包み込むように影が――完全な形となって顕現する。
「ペルソナ……やはり山岸は……」
「――――見える。私、あの怪物達の弱いところ、なんとなくだけど、見えます」
「思った通りだ。美鶴、バックアップは彼女が代わる。お前と岳羽は下がっていろ」
真田の指示に二人が下がる。
「指示をお願いします!」
「分かった。山岸さん、あのシャドウの弱点を探って!」
ずんぐりむっくりのシャドウと、のっぽのシャドウが迫る。
奴らも直感的に悟ったのだろう――――風花が脅威だと。
「させるかッッ!!」
カルキを盾にして二体の攻撃を防ぐ。
決して軽くはない衝撃が俺の身体を奔るが、この程度慣れっこだ。
「! 左のエンプレスは物理攻撃が弱点! 右のエンペラーは属性攻撃です!」
「了解、裏瀬くんと真田先輩はエンプレスを、私とジュンペーはエンペラーをやるよ!」
リーダーの号令に了解を返し、一番槍として俺達が
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