第2話 食べることへの感謝
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最初に言った時は軽く冥界から人里へ行ったように聞こえただろう?
ところがどっこいめちゃくちゃ遠いんだよなぁ〜これが
オレはもうとっくに歩き疲れて足痛いのに
幽々子は疲れた顔や嫌な顔一つせず着いてくる
「幽々子疲れないか?」
幽々子「...弱音吐いてもいいですか?」
「やっぱりね。あれだけ歩いたもんね」
幽々子「足が痛いです」
「オレも痛い」
そう言い幽々子を見ると
幽々子は笑顔でオレを見てきた
なんて優しいやつなんだ...
つかこの子めっさ可愛い!!
幽々子「あの〜」
「ん?」
幽々子はモジモジしながらオレの隣にくっつき
オレの手を握ってきた
幽々子「ダメ... ですか?」
「ちょっとびっくりしたけど、いいよ?」
幽々子「ありがとうございます♪」
ホント可愛いなこの子
何したらこんな子になるんだ?
ちょっと経ってから
「あ〜るぅ〜こ〜、あ〜るぅ〜こ〜、私は元気ぃ〜♪」
幽々子「私は死んでます」とニコニコ
「そういやそうだったね」
ん? 死んでるんだよな
てことは冥界に超合ってんじゃん?
良かったな幽々子、そして自分に感謝
「お腹減ってないか?」
幽々子「....」
「お団子あるけど食べる?」
幽々子「お団子?」
「知らないのか。まぁいいよ食べてみな」
オレは持っていた買い物袋から小さなビニール袋を取りだし
その中に入っている団子を手に取り、「ほい、お団子」と幽々子に渡した
幽々子「美味しいのですか? これ」
「オレは結構好きだけど」
幽々子は恐る恐る団子を口に運んだ
「はむっ」と団子をかじると
幽々子「もぐもぐゴクン... 美味しい.....」
「だろう? 美味しいじゃん」
幽々子「美味しい、美味しいです...」
幽々子は少しずつ団子を口に含み食べる
よく見ると、団子を食べながら涙を流していた
涙を流し、ズズッと鼻水をすすりながら「美味しい美味しい」と団子を食べる
何があったかは分からないけど
恐らく辛いことでもあったのだろう...
「良かったな、幽々子」と幽々子の頭を撫でる
幽々子「食べることの幸せを感じました...」
涙をポロポロと道しるべのように落とす
その涙は何よりもキレイだと思った
「まだまだあるからたくさんお食べ」
幽々子は涙を拭くと「はいっ!!」と元気よく返事をする
この子は成長するだろう(いろんな意味で)
結局のところだが、幽々子は団子を3本も食べた
小柄な少女のわりに良く食べる娘だ
そうだ、オレ一人じゃなくなるんだった
この食量で一週間持たないかも...
幾斗は
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