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東方攻勢録
第九話
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れていた。


「おいなんなんだよいったい!」

「まさか敵ですか……? ということは妖夢さんも……」

「もう……ふざけないでください」


妖夢があきれながらそういうと、例の人物は放出していた殺気を引っ込めて、さっきと別人のような態度をとっていた。


「あれ? だめか?」

「あたりまえですよ。変な誤解を招いてるじゃないですか」

「ごめんごめん」

「……?」


状況が飲み込めず呆気にとられている二人。初めてあったときも、これに似たようなやり取りをしていただろうか。そんなことを思いながら、例の人物はクスクスと笑っていた。


「おいおいなんだよさっきから……敵意むき出しにしたかと思ったら、変にわらいやがって……」

「はぁ……早く姿をさらしたらどうですか? 俊司さん」

「……え?」

「そうだな」


俊司はそういうと、かぶっていたフードをおろし素顔をさらした。

素顔を見た二人は、何も言わずただ口を開いたまま唖然としていた。目の前にいるのはどう見ても彼自身だ。だが、彼は死んだはずだ。

しかし、よくよく考えればここは幻想郷。革命軍との戦争中であろうとも、現実にとらわれていけないことにはかわりない。死んだ人間がいるなんてざらである。

最初に状況を飲み込みきったのは紅妹だった。


「……ぷっ……あははっ。なんだよお前、生きてたんじゃねぇか!」


妹紅は目に涙をためながらそういうと、何度か俊司の体を軽く殴った。


「いたっ!」

「ばっきゃろー。ほんとに人騒がせなことしやがって」

「わかった。わかったから殴るのをやめてくれ!」

「うるせぇ。自業自得だ」

「そうですよ。自業自得です」


こんなやり取りを見ていた鈴仙も、やっと状況を飲み込めたのか自然を笑みをこぼしながらないていた。


「ところで、映姫さん達はもう着いてるのか?」

「ええ……先ほど到着しました」

「もしかして……もう一人の仲間ってお前か?」

「ああ。たぶんそうだろうな……ん?」


軽く会話をしていると、不自然な風が辺りを静かに通り抜ける。すると、風が吹いてきた方向にさっきまでいなかったはずの少女が立っていた。


「……さすが新聞記者、スクープを嗅ぎつけるのは早いな」


俊司がそう言うと同時に、シャッターを切る音が静かに響き渡った。カメラを構えていた少女はゆっくりと下ろした後、ほほ笑みながら口を開いた。


「死んだと思われていた外来人、亡霊となって新たに登場! まあ見出しは後で変えるとして……お久しぶりです俊司さん」

「ああ。久しぶり……文。よく気付いたな」

「気付いたのは椛です。急に目を
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