レムの塔〜
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ファブレ夫妻の部屋だった。
「ルーク!・・・ルーク!?」
「・・・お前は!」
「・・・」
「・・・父上、母上。本物のルークを連れてきました」
「貴様!何を考えて・・・」
「俺達、庭にいますから!」
アッシュが何か言う前にルークは部屋を出る。
「なるほどね。パパとママをアッシュに会わせるってことだったのか」
「でも、ルーク。よかったの?あなたはアッシュがこの家に来るのを・・・」
「・・・怖がってた。その通りさ。だけど・・・俺はやっぱりレプリカだし・・・あいつは本物だし・・・いつか、いらないって言われるなら・・・」
「止めとけ、ルーク」
「ガイ・・・?」
「おかしいと思ってたんだ。この間から妙に考え込んでたのは、自分を殺して障気を消すなんて馬鹿なことを考えてたせいだろ」
その言葉にティア達が驚く。・・・ちなみに、アリエッタは離れた位置で黒羽と撫子と話している。というより、俺が頼んだ。
「ルーク!馬鹿なことを考えるのはやめて!」
「自分はレプリカだ、偽物だなんて卑屈なこと考えるから、いらないって言われることを考えるんだ。そんなこと意味のないことだろうが」
「だけど俺、自分がレプリカだって知ってから、ずっと考えてきたんだ。俺はどうして生まれたんだろう。自分は何者で、何のために生きてるんだろうって。俺は・・・レプリカは本当はここに居ちゃいけない存在なんだ」
「いい加減にしろ!」
ガイが怒鳴ったその時・・・
「全くだ」
アッシュが歩いてくる。
「俺はもうルークじゃない。この家には二度と戻らない。・・・馬鹿なことを言う前にその卑屈根性を矯正したらどうだ。・・・苛々する!」
アッシュはそう言って去っていく。俺はルークの肩に手を置く。
「色々あって疲れてるんだよな。・・・とにかく、今は休め」
「・・・うん・・・」
ルークは自分の部屋に戻っていく。
『ルークさん・・・大丈夫ッスかね・・・』
「さあな・・・こればっかりはレプリカじゃない俺達が何を言っても無駄だしな・・・」
「サキ、ルーク・・・どうしたの?」
アリエッタが聞いてくる。
「悩み事だよ。・・・自分の存在とか・・・色々」
「イオン様も・・・悩んだの、かな?」
「・・・多分な。・・・そりゃそうだ。“自分が何か”なんて例えレプリカじゃなくても答えづらい。それなのにルークは答えを出そうとしてる・・・」
「・・・」
「事態はややこしくなるな」
黒羽の言葉に頷く。
「俺達もそろそろ休むか」
「ああ、そうしよう」
・・・翌日・・・
「喜んで下さいませ。プラネットストームを止
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