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鉄槌と清風
58部分:57:新たなる/古の力
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ヴィータの疑問に良彦は

 「いや、多分それはないな…セプトは【風王】にしか扱えない、血筋的なものと、その能力の問題でな」

 「どういうことだってば」

 「まず、【風王】の血筋以外の者には反応を示さない、で、能力なんだが、単体では補助がメインでそれも大半が風に関する事だ」

 一旦、お茶で喉を潤し

 「で本来の能力を発揮するにはユニゾンする必要と、モード3ノトスが必要なんだ、【風王】の持つデバイスにはそれが組み込まれる…リトは兄弟の中で唯一次代の【風王】の資質があったから、ゼピュロスにはそれがあるんだ」

 「じゃぁ、セプトが居れば良彦以外には今の時代はつかえねーって?」

 「そのはずだな…無限書庫のユーノと、聖王教会の騎士カリムには連絡しておいた、もしかしたら」

 「そうなると、色々大変そうだけど戦力は強化されるっつーことか」

 「あぁ…まぁ期待はあまりあまりしないでまってよう」

 そういって、ヴィータとアインとそのまま他の話題へと会話を移していった。



 そんな会話から数日、ユーノから資料が送られてくる、古代ベルカ時代【風王家】の物と思われる発掘物…【風王】の国にあったものでは無く、同盟国などに残っていたものだ…が聖王教会で保存されているらしいとの事だ。
 騎士カリムからも、同様の話しと、現在それらを保管庫から取り出し、良彦に確認してもらう準備をしているそうだ。
 ちなみに判断基準は【風王家】の紋章…風を意匠とした3本の斜線に羽をクロスさせたもの…が、付けられている物だそうだ。

 で、現在シフトの空いた時間にヴィータと共に教会へ来ているわけだが。

 「ごきげんよう、騎士カリム、シスターシャッハ」

 「よう、カリムにシャッハ、久しぶりだ」

 「ごきげんよう、騎士良彦、騎士ヴィータ」

 「ようこそ、騎士良彦、騎士ヴィータ」

 良彦は挨拶までは丁寧、ヴィータは挨拶から砕けている、相手はしっかりしたものだ。

 「それで、何個か候補があったって?」

 「えぇ、保管庫からいくつか封印がしてあって教会の方でも管理局でもどうにもならないのがあったわ」

 「騎士良彦なら開けられる可能性があるのではないかと、そう思われますね」

 「ってか、それって開けていいのかよ?」

 「中身が何であれ古代ベルカの事を知る資料にはなりますから、構いません」

 カリム、シャッハにヴィータが問いかけ、カリムがきっぱりと答える。

 「んじゃ、早速案内してくれるか、時間もあまりないし」

 「では、こちらへ」

 カリムが立ち上がり、案内してくれる…重要な場所においてあるのだろう、シャッハも付いてきてはいるが。

 案内されたのか教会の保管
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