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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第三十五話『風光る』
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、外崎は言葉を続けようとする。
「だから謝らないで……、私からクラス代表の座を奪ったことならもういいから……、ホントにごめんって思うなら……、今日の前半みたいな……中途半端な試合だけはやめて……!」
言い終えると、外崎はその場で一礼した後、カワハラに付き添いの礼を述べ、振り返ることなく保健室をあとにした。
付き添っていたカワハラは、去り際に入口の前で頭を下げ、退出していった。
全員が去っていくカワハラに視線を向けたままで、また室内を沈黙が占めていく。
「やれやれ、言いたいだけ言って、去って行きおったのう」
苦笑しながら白夜は独語し、それから鈴に向き直った。
「鈴、これからは責任重大じゃぞ。何せ本当の意味で、自分の組の命運を託されたのじゃからな」
「本当の……」
白夜の言葉を聞き、呆けていた鈴も徐々に意識をはっきりとさせていく。
「まぁ、次にクラスに行ったときは、クラスの全員に向けては謝っておいたほうが良いな」
修夜に横から口を挟まれ、鈴はいつものように反射的にムッとする。
〔そうだね、セシリアの前例がある訳だし、謝意を示すに越したことは無いよ〕
コンソールの向こうで、拓海も修夜の意見に賛同した。
「セシリア……って、あの子何かやったの?」
事情を知らない鈴は、当然の質問を返した。
〔実は……、わたくしも入学したばかりの頃に、少し問題を起こしてしまいまして……〕
それに対して、セシリア自ら苦笑いしつつ、事情を話しはじめる。
セシリアもクラス代表の選出の際、女子たちが修夜と一夏をノリと勢いで候補にしようとした折に噛み付き、試合で代表を決めることになった。当時はセシリアもかなり捻くれていたため、クラスに微妙な雰囲気を生んで、周囲に少なからず迷惑をかけたのだった。
そして試合で激戦の末に、修夜がセシリアを僅差で降し、修夜の一存と千冬の承諾で一夏がクラス代表となり、セシリアも修夜たちの実力と人間性を知り、態度を改めて現在のように丸くなったのだった。
この事の顛末を聞いて、鈴の顔には少しばかり呆れが浮かんでいた。
「あんだけ煽っておいて、あんたも割と大概ね……」
〔隠すつもりはなかったのですが、話す機会もなかったもので……〕
〔それでもあの潔さには、私も感心せずにはいられなかったな〕
鈴の苦言に姿勢を低くするセシリアを、箒がフォローに入る。
「そういうわけだ。こういうことは、筋を通すのが一番の解決策だからな」
修夜の声にまた眉を寄せながらも、鈴は納得したようだった。
「あと、それから……」
「……こ、今度は何よ……!?」
これで終わったかと思った矢先、まだ話を続ける修夜に、鈴はつい声を荒げる。
「部屋割りの件、あれについてもまだ終わっちゃいないぜ?」
そもそも鈴と修夜たちが揉めた一番の原因は、鈴が一夏と同室に
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