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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第三十一話『雨』
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抜き、彼女を落ち着かせようとする。
「え、今のわざとなのか?」
「……分かりませんが、おそらくは凰さんの攻撃から、離れるためなのではないかと」
一夏の問いにセシリアは静かに答える。
修夜の方は鈴と向き合い、何やら会話を交わしているようだ。
そして会話のさなか、修夜はシルフィーの名を大きな声で呼び、右手を空けてかざした。
出てきたのは――
「え……」
「レーザー…ブレード……?」
二人の少女は思わず目を見張った。
普段から修夜と訓練を共にする一同は、修夜がエアリオルをゼファーフォームの状態で、レーザーブレードを使ったのを見たことがなかった。見たことがないだけならまだしも、そのレーザーブレードのフレームはどこかで見た【黄昏色】をしていたのだ。
「あのブレード、この前のブラストフォームの装甲の色と同じだ」
一夏が言うように、その黄昏色は“斬奸突撃の烈風”こと、『エアリオル=ブラスト』フォームのフレームと同色に見える。
だが驚いたのはこれだけではなかった。
上空の修夜は二本の刃を袈裟斬りに振り抜いた寸の間のあと、鈴が弾かれたように構えた青龍刀を震わせた。さらにその隙をついて、修夜が華麗な猛撃を繰り出す。
「凰の剣が……震えた……!」
「えっ、今のは一体……!?」
目をさらに丸くする箒とセシリアだが、一夏は今の一連の現象に見覚えがあった。
「修夜のヤツ、完全に本気モードだな」
「一夏さん、今のに見覚えが……」
セシリアが一夏に問いかけようとしたと同時に、今度は空中で大きな炸裂音が生じる。音のあとに、今度は両者とも武器を切り替えて者下船へと突入していた。
そこでも三人は、修夜が【青いフレームのサブマシンガン】を、二挺同時に使用していることに気がつく。
「あのマシンガンは……!」
〔『エアリオル=ソニック』の二挺サブマシンガン「ピアスクロー」だよ〕
箒が声を発すると同時に、この場にいないはずの人間の声が、三人の近くから聞こえてきた。
声のする方を三人が同時に探ると、そこには携行用コンソールを使って、Bモニタールームにいる相沢拓海とモニター越しに通信する布仏本音の姿があった。
「たくみ〜ん、なんでしゅうやんは『ソニック』の武装を、いつもの『ゼファー』で使ってるのん〜?」
本音いつもののんびりとしたしゃべりで、拓海に現状を確認する。
〔今回は『ゼファー』の“元々の良さ”を活かすためのアセンブルにしてみたんだ。
 ゼファーに『ソニック』と『ブラスト』の武装をいくつか選出したうえで搭載して、追加で突撃用推進機(アタックブースター)を取り付けているんだよ〕
「エアリオル=ゼファー」は実体振動剣と、専用のアサルトライフル『ハウリング=アヘッド』、そしてビームシールドを展開する自立ユニット『メインシェル』のみで構成されており
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