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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十六話『総力結集、少女たちの戦い』
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もの凛々しい顔つきで、画面の向こうで奮戦する少年少女たちに、小さくエールを送った。

――――

第二アリーナ・バトルフィールド――


大爆発とともに、半ば自滅に近い倒れ方をした所属不明機(アンノウン)を、仁王立ちで見据える鈴。
「ふんっ、良い気味ね……!」
少女の表情は、誰の目に見ても判るぐらいイライラしていた。
「りぃーん!!」
ふと鈴が上空からの声に振り返ると、ほうほうの体で自分のいる位置に向かって降下してくる、四人のIS操縦者の姿があった。
声をかけてきたのは、自分と約束事を巡って戦っていた、お人好しな幼馴染だった。
四人は地上まで近づくと、地面から少し浮遊した状態で鈴に近寄った。
「まったく、驚かせたうえに、美味しいとこ持って行きやがって……。
 来るな来るって、言ってくれよ〜!」
まるでサプライズ・ゲストを迎えるように、一夏は鈴の登場を喜んでいた。
「うるさいわねぇ……、あんな下手くそな戦い方してたら、見てられなくなったのよ……!」
憎まれ口を叩きつつ、何故か気恥ずかしそうにそっぽを向く鈴。
「どーせ、さっき一夏が前に出て構えたのが見えて、急いで飛び出してきただけだろ……」
鈴の分かりやすい態度に対し、呆れ気味に修夜がその裏を読んでみせた。
「だだ…、だれが…こんなっ、ど忘れ最低生意気説教ボランティア男のことなんてっ……!!」
おおよそ図星だったようである。
「……最低……ボラ……」
相変わらずひどい反論のされ方に、一夏も思わずトーンダウンしてしまう。
「ま……まぁ、最悪の事態は避けら得たことですし……!」
やんわりとセシリアがあいだに入り、修夜と鈴がいらぬケンカをしないように抑える。
「そ……そうだな、一夏が無駄に『零落白夜(れいらくびゃくや)』を使わずに済んだことだし……」
箒もセシリアに乗っかるかたちで、“よかった探し”をして場を和ませようとする。
「……あれ、アンタそのIS……」
鈴は箒の「打鉄(うちがね)」の変化に気が付き、その観察しだす。
「あ……あぁ、詳しくは分からないんだが……、クイズに正解したら、変身した……」
その返答に、鈴は凄まじく怪訝な顔で応えた。
ややもとすると“頭の残念な人”を見る様な、そんな憐れみさえ含まれている。
「わわわ…、私だってどう説明すればいいか、分からないんだっ……?!
 そんなっ……、そんな変な目で見ないでくれぇっ!!」
その態度が精神的にきつかったのか、箒も半ベソをかきながら必死に弁解をはじめる。
(まったく、これだから胸ばっかりデカイ女って――)
((脳みそに栄養がいってなんだか……))
(――とか、考えてんだろうな、あの馬鹿……)
鈴の思考パターンは、おおよそ修夜には筒抜け同然であった。
「まぁまぁ、まぁ、と
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