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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十四話『“信じる”という言葉』
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ちにシールドエネルギーが補給されていく。
「あとは、終わるのを待って、REDS本体を外せば完了だ」
「ははっ、こりゃ便利だな〜!」
「終わるまでに二、三分ぐらいかかるし、そのあいだ動けないけどな」
手順は少し面倒だが、覚えておいて損のない作業だろう。
何せ、コイツでISの活動時間を引き延ばせるうえ、“ISの体力”といえるシールドエネルギーを取り戻せるのだ。
特に燃費のかさむ白式なら、今回みたいな長期戦には、持っておいて損はないだろう。
……白式が受け入れてくれるかは、大いに問題になりそうだが。
「鈴、話は聞いてたろ、ぼーっとしてないで、お前も使え」
もう一つのRESDを呼び出して鈴に放り投げ、鈴もそれを反射的に受け止める。
「ちょ……、何であたしまで……!?」
しかしながら、これ以上厄介事には付き合いたくないようで、自分がこの状況下で頭数に入れられていることに、異議を唱えてきた。
「仕方ねぇだろ、一夏と代表候補生のお前との二人がかりでも、歯が立たないんだ。
 なら、少し卑怯かもしれないが、一対多数で叩くのがセオリーだろ」
そう言っているうちに、空がまたシャボンの幕のような光を放って歪んでいく。
拓海の“遮断シールドの一時解除”が効果を失ったらしい。
「今はあのスイカ女と、セシリアって子が上手くやってるんでしょ。
 だったら、アンタ達が来たカタパルトに戻って逃げた方が、どう考えても建設的じゃない。
 何であんなめんどくさいのと、正面からやり合う意味があるっていうのよ!?」
いや、その作戦は今しがた無理になったからな……?
遮断シールドが元に……、いや絶対見てないだろうな、コイツ……。
「ちょっと待てよ鈴。箒は箒だ、スイカ女なんて変なあだ名じゃ――」
「うっさいわよ、あんな専用機持ちでもない、胸しか取り柄のない女なんて……!!」
……マジで馬鹿だ。
この底なしの馬鹿は、この非常時に際して、未だに「部屋替え」でのことで、箒への怨恨を引きずってやがった。それだけならまだしも、箒のことを、完全に“胸だけ”の“名無しのごんべ”というレッテルを張って、徹底して敵視していた。
さすがにな鈴、いくらなんでも、仏の顔も三度までって――

「い い 加 減 し ろ、 こ の 馬 鹿 ヤ ロ ウ っ !!」

…………怒鳴った。
俺が怒る前に、人前でそう怒ることのない一夏のヤツが、真剣に怒ってやがった。
あまりのことに、当の鈴なんかは目を見開いたまま困惑している。
「さっきのときの、“倒せばいい”っていうのにしても、今の箒とセシリアへの押し付けにしても、箒への暴言にしても、どう考えても、お前はお前のことしか考えてないじゃないかっ!!」
まともだ。一夏がまったくもって正論を言ってやがる。
お前、何か悪いものでも食った
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