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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十一話『クラス対抗戦、開始!』
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がモニターを見ながら答える。
言われて、俺とセシリアはモニターを見ると、先ほどまで接近戦を繰り広げていた一夏が、地表に打ち付けられているのが見えた。
しかも鈴はその場を動かないのに対し、起き上がった一夏は、まるで『見えない何か』を避けるように動いている。
こいつは……。
「セシリアの予想が当たったって事なんだろうな……」
「そのようですわね……」
俺とセシリアは、険しい表情で試合を見つめる。
「つか、何なんだ、ありゃ……?」
「あれは、『衝撃砲』ですね」
鈴が行なっている攻撃が分からず、疑問を口にする俺に、山田先生が答える。
「衝撃砲?」
「ええ。あの兵装は、空間自体に圧力を掛けて砲身を生成し、余剰で生じる衝撃それ自体を砲弾化して撃ち出しているんです」
「わたくしのブルー・ティアーズと同じ、第三世代型兵装……と言うわけですわね」
セシリアが言葉に、山田先生が頷く。
「しかも、あの武器は砲身斜角がほぼ制限無しで撃てる様に設計されている。
 その上、凰の技量の高さとかみ合い、直線上にしか撃てない衝撃砲の欠点を上手く補っているな」
後に続くように千冬さんが説明をしてくる。なんともまぁ、厄介な武器な事で……。
だが、見えない武器と言えど、種さえ分かればどうとでもなる。最初は戸惑っていた一夏も、徐々に体勢を整えていた。
その様子を見ながら、俺はポツリと呟くように、言葉を紡ぐ。
「行け、一夏……。お前が習得した『織班一夏の戦い方』を、馬鹿鈴に見せてやれ…!」

――――

最初に一発をもらって、俺は思わず混乱しそうになった。
鈴の肩の非固定浮遊部位の中心が開いて、すり鉢状なったと思うと、そこが光った瞬間にものすごい衝撃が俺に襲いかかってきた。
謎の衝撃にやられてふらつきそうになっていると、今度は機関銃のようなものが雨あられと撃ち込まれてきた。
次々と襲い来る、鈴からの謎の攻撃。
とにかく、ここを離れないとヤバい。そう考えて俺は斜め左後方へと後ずさった。
視界の端にある、ISの状態を知らせる中空電子画面(マルチモニター)にシールドエネルギーの残量が示される。
さっきの衝撃と今の攻撃で、もう150以上もシールドが削られていた。
ただでさえ燃費に問題だらけの白式に、序盤からコイツはかなりきつい。
避けて態勢を立て直そうとした、その途端。また鈴からの、謎の機関銃攻撃が襲ってくる。
(くそっ、厄介だなコイツは……!)
弾は見えない、でもダメージは確実に入っている。
とにかく避けるために、俺は鈴の周囲を回りながら攻撃を避けていく。
ときに下に回り込んだり、ときに上から捻り込んだり。そのたびに鈴は、体を回転させながら俺を狙い続ける。

――兵法の壱、敵を知るべし

修夜が俺に、まず徹底して叩き込んだのがこ
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