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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第二十一話『クラス対抗戦、開始!』
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た頃だと、しばらく俺を睨んだ後に、すたすたと速足でどっかに行ってしまうばっかりだった。謝ろうにも、鈴本人が捉まってくれない。
「あんたねえ……じゃあなに、女の子が放っておいてって言ったら放っておくわけ!?」
「おう」
俺の答えに、鈴は言葉を無くす。実際に避けていたのは鈴の方だし、そこに無理して入ったって良い結果は出ないからな。
「なんか変か?」
「変かって……ああ、もうっ!」
焦れたように声を荒げている鈴。
謝りたいのに避けられているんだ、間違った事は言ってないと思うんだが……。
「とにかく、謝りなさいよ!」
「あのなぁ……! そもそも、謝ろうとした俺を鈴が避けてたんだろうが!?」
修夜がさっき言った通り、鈴は自分の行動を鑑みていない発言をしてくる。正直、少しカチンと来たぞ…。
「そもそも、お前がああ言う行動を取らなければ、ここまで拗れたりしなかっただろ!?」
昔から向こう見ずだけど、暴力で何でも解決するようなヤツじゃなかった。
だからこそ、鈴が2組の代表を力づくで奪ったって聞いたときは、すごくショックだったし、何よりそんなことを繰り返そうとした鈴のことが怖くなった。
「何よ!? あんたが約束の意味を間違えたのが悪いんでしょ!?」
「だから、その件について謝ろうとしたのに、毎回お前が避けてたから出来なかったんだろうが!?」
確かに、俺が鈴との約束の本当の意味を、分からないまま覚えていたのは非があると思う。実際、今でもよく分かっていないさ。
それでも俺は、鈴に謝ろうと思った。女の子を泣かせたまま、怒らせたままでいるのは、正直後味が悪すぎるし、俺が嫌だから。
けど、こいつはそんな俺の気持ちを無視して避けていた上に、身勝手な事を言ってくる。引っ越す前の鈴でも、ここまでじゃなかった。
俺にでもわかる、今の鈴はどこかおかしい。
正直、鈴に何があったのかは知らねぇけど……ここまで言われて素直に頭を下げる事なんて、俺には出来ない……!
「あったまきた! 今謝るなら少しくらい手加減してあげようかと思ったけど、その必要は無いみたいね!」
「どうせ雀の涙くらいだろ。その程度の手加減だったら、初めから全力で来いよ!」
鈴の言葉に、俺はそう返す。これは、強がりでもなんでもない。
俺も修夜同様、真剣勝負で手を抜くのも抜かれるのも嫌いだ。勝負と言うのは、全力でやって初めて意味が生まれてくる。
だから、俺も修夜も、勝負事には常に全力で挑む。それで痛い目を見たりする事も偶にあるけど、そこに後悔が生まれる事もないんだから。
「一応言っておくわよ、一夏。ISの絶対防御も完璧じゃない。
 【シールドエネルギーを突破する攻撃力があれば、本体にダメージを貫通させられる】」
そう言う鈴の言葉に、嘘は無い。その事は拓海から嫌と言うほど注意を受けたし
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