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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十九話『遠い日の約束』
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発した言葉も噛みまくり。
何より、すごく必死に体裁を取り繕おうとするのが、分かりやすく見て取れた。
「わ……私は幼馴染としてっ、女に鼻の下伸ばしっぱなしの一夏をっ、そ……そうよ、鍛え直そうと……!!」
……なぜだろう、そこに“鏡越しの私”がいる気がしてきた。
あ……、いや、け……決してその……、一夏がどうこうという訳ではないからな……!
なんというか……、どこかしらが似ているというかだな……!!
……なんで私まで、こんな風に自分に言い訳しているんだ……。
「あぁもう、いいわよっ!!」
なんともよく分からない雰囲気のまま、凰が一声を上げたと思うと、そのままISの展開を解いてそっぽを向いてしまった。
なんとも釈然としない風だが、とりあえず相手が矛を収めたのを見て、セシリアも部分展開を解除した。
それを見て、一夏も緊張が解けたかのか、大きく息を吐いて体を反らせ、ベッドに腰かけたまま上体を仰向けにしたのだった。
「とりあえず、矛を収めてはいただけましたわね……」
少しほっとしたように、彼女はいつもの穏やかなセシリアに戻る。
「ですが、何事にも“道理”というものがございますわ。
 そう、もしどうしても凰さんがこの部屋で一夏さんとお過ごしになられると申されるなら、しっかりと道理を通すべきです」
ちょっと、いきなり妙なことを言いだすんだセシリア……?
「なに、デキソコナイのクセして今度は説教?」
イライラしながらセシリアに向き直り、思い切り凰は彼女を睨みつける。
「いいえ、“ご提案”ですわ」
提案……だと……?
……待て待て、セシリア。お前は一体何を考えているんだ……!?
「奇しくも来週の連休明けに、わたくしたち1組とあなたの2組がクラス対抗戦(マッチ)で、対戦することになりますわよね?」
「それが……何よ?」
「簡単です、わたくしたちのクラス代表の一夏さんに、2組代表の凰さんが勝てば、一夏さんとの同居の権利を獲得できるというのはどうでしょう。幸い、寮長の織斑先生は“実力主義”なお方ですから、あっさりOKを出すと思いますけど?」

……………………

「「はああぁぁぁぁあぁあっっ?!!?」」

なななな……な…に、何を言い出すんだっ、セシリア・オルコット?!
あ…、今、一夏と声が…ハモっちゃっ…た……。
……いやいやいや、そんなことで喜んでい……いっ、いや…喜んでなんて……って、そうじゃなくって?!
「おいおいっ、いきなり何言ってるんだよ、セシリアっ?!」
「い…、一夏の言うとおりだ、そんな突拍子もないことを……!?」
成立してたまるか、こんなめちゃくちゃなことっ!!
運の良いことに、一夏も私と意見が同じだ。ここはどうにかして食い止めないと……!!
「……アンタ、セシリアって言ったっけ、なかなか面白
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