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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第二章『凰鈴音』
第十六話『クラス代表就任パーティー』
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されたみたいだなぁ。
ははははははは。
あぁ、言うべきことは言っておくか……。
「黛薫子副部長さんよぉ、イイ新聞記事のネタが見つかったぜ?
 “俺が嫌いのもの”ってのがあるんだが……」
おいおい、アンタが取材したいって言ったんだぜ?
そんな殺人鬼にでもあったような、ビビった顔するなよ?
「一つ目は主人公を叩いて笑いにするハーレムもの小説、二つ目はクソ不味い飯で金をぼったくる『自称』高級レストラン……」
ほらほら、そんな御大層なカメラとメモ帳もあるんだし、さっさと仕事をしたらどうなんだ?
それとも俺が取材を受けてくれて、嬉し過ぎて凍りついちまってんのか?
まったく、これだから騒がしいだけのヤツは嫌なんだよなぁ……。
――それじゃ、とびきりのスマイルで解答して見るか。
「そして三つ目は、“俺の身内の罵詈雑言を書きたてて笑えるゴシップ記者”だ……!」
「ひぃっ――?!」
おい『ひぃっ』じゃねえだろ、オメェだよナニ泣きそうになってんだ、分かってんのか?
「はい、修夜。そこまでにしておきなよ……?」
いいところで、拓海があいだに割り込んできた。
「こう見えて、修夜は身内とか仲間内に係わると沸点低いんですよ。
 勢いでも、彼の気に入っている人間を悪く言うのは、先輩さんの寿命を縮めることにしかなりませんよ?」
いつもの“拓海スマイル”に救われてか、ゴシップ記者は無理矢理に笑顔を作って平静を装い、食堂の入口前の洗面所に掛け込んでいった。
……そのまま、チビっちまえばよかったのに。

「まったく、少しはそのクセ抑えなよ?」
苦笑いを浮かべながら、拓海は俺に忠告してきた。
「……性分だ」
悪いが昔から、これだけは抑えが効かない。
「やれやれ……。ま、ちょっとスカッとしたかな?」
呆れた風な溜息を吐きつつ、しれっと本音を漏らす拓海。
食堂のフロアも、すでに先ほどまでの喧騒を取り戻しつつあった。
「あの……、なにがあったのですか……?」
恐るおそるといった風に、聞き慣れた声とその主がこちらに近づいてくる。
「おぉ、セシリア。楽しんでるか?」
「えぇ、修夜さんもお疲れ様です」
コップを両手で持ち、リラックスした雰囲気で佇んでいた。
「さっき新聞部の2年生の人が訪ねてきてね。
 ちょっと不謹慎な発言をして、それが見事に修夜の“地雷”だったってわけ」
横から拓海が、カウンターに置かれたスモークサーモンのマリネの皿に箸をつけつつ、セシリアに現状を説明する。
それを聞いたセシリアだったが、拓海の後ろにある柱に刺さったフォークを見て、思わずぎょっとした顔をした。
「それで……、その新聞部の方は?」
「アレじゃない?」
拓海が箸とは逆の手で指差すと、そこには女子の壁をかき分け、一夏にインタビューを敢行する芸能レポータ
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